第18話 幼女と海
「海だーー!!!!」
幼女の唯月が叫ぶ。俺はそんな唯月の背中を見ながら、微笑んだ。
海か。懐かしいな。高校の修学旅行以来じゃないかな、海見たのは。
「修学旅行以来だな、海」
ほらな。勇武も同じようなこと言ってやがる。
「なんで海にしたんだよ、海には危険がいっぱいだぞ」
「仕方ねぇだろーよ、唯月が行きたがってたんだし。それに、海での事故にあった際には警察のお前がいるし、不良に絡まれた時は元ヤンの勇武がいる」
たしかに海には危険が多い。いつどんな事故に会うかわからず、ふと目を離した隙に大変なことになっていたなんて少なくないからだ。
「じゃあお前は」
何を思ったのか、2人が声を揃えて言う。
「唯月を見てる」
「このロリコン野郎が」
「ロリコンじゃねーよ!」
この元ヤンと警察からロリコン扱いされている俺は、特に泳ぎたいとかヤドカリ捕まえたいとかそんなのに興味はない。だから、ただ唯月のことを見ているだけでいいのだ。
「見て見てヤドカリ!!」
唯月がニコニコしながら捕まえたヤドカリを見せる。
挟まれてるだろこれ、、、
「唯月、挟まれてる大丈夫か」
「ん?あ、痛いいいいい」
嘘つけ!!!
「あ、おーいそろそろ帰るぞー」
「早くね!?」
「うん、だって見たいテレビあるから」
録画しておけやこんちくしょう、、、
と、まあ警察のワガママによって帰宅することになったのだが、、、
この後日焼けがめっちゃ痛くて皆で叫んでたのは言うまでもないであろう、、、。
さて、旅行も終わりが近づいてきたな
殺人鬼と幼女ちゃん 炉璃 @rori
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