第9話 また、会おうね
「……勇気くん。」
綾音の体が、どんどん薄くなっていく。
「もうそろそろみたい。」
「綾音!」
綾音は困ったように笑った。
「人間ってね、生まれ変わるんだよ。だから。」
綾音は涙をこらえきれず、ボロボロとこぼした。
「来世でまた、会おうね。」
頑張って、笑ってくれたから。
「ああ。待ってる。」
僕も笑った。
すると、綾音はカーテンからもれた太陽の光と共に消えていった。
その時、かすかに綾音が「ありがとう」と言っているのが聞こえた。
僕は綾音が天国に戻ったのを見届けた直後、涙が止まらなくなった。
コチョウランは、満開の花を咲かせていた。
あれから、一年後。
「勇気ー!今すぐ病院に行くわよ!」
「は?病院?何で?」
僕はベッドの上に寝ころがって、本を読んでいた。
「従兄弟の沙弥ちゃんの赤ちゃん、もうすぐ産まれるって!」
「え、本当に?」
僕は急いで支度をする。
「あー、お父さんに後で連絡しなきゃ。勇気、行くよ!」
「あ、うん。」
僕は携帯電話を持って家を出た。
従兄弟の沙弥姉さんは、僕より六歳年上で、母の兄の娘だ。
幼い頃から一緒に遊んだりしていたので、一人っ子の僕にとって姉のような存在だった。
「あー、お父さんに後で連絡しなきゃ。勇気、行くよ!」
「あ、うん。」
僕は携帯電話を持って家を出た。
いとこの沙弥姉さんは、僕より六歳年上で、母の兄の娘だ。
幼い頃から一緒に遊んだりしていたので、一人っ子の僕にとって姉のような存在だった。
「え、双子なの?」
「そうらしいわよ。沙弥ちゃん、大丈夫かしら。」
花の妖精 からあげ餅 @karaage0509
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