嵆康1  奥深きイケメン 

竹林七賢ちくりんしちけん 嵆康けいこう 全5編

 既出:鍾会2、鍾会8、司馬昭1

    司馬昭2、司馬昭4、簡文20

    王導5、謝安36、謝安50

    顧愷之2、劉伶1、劉伶4

    山濤3、山濤5、山濤6



王戎おうじゅうは嵆康について言っている。


「かれとは二十年くらいの

 付き合いがあったが、

 その間に、その喜怒哀楽を

 見たことはなかったな」


その奥深い人となりについて、

心底感服していたようである。


なので、ある人が息子の嵆紹けいしょうについて


「あのひとが群衆の中にいると、

 まるで鶏の群れの中に

 鶴が降り立ったかのようだ」


とコメントしているのを聞き、

こう返している。


「そうか、あなたは彼の父を

 見たことがないのだな」




王戎云:「與嵇康居二十年,未嘗見其喜慍之色。」

王戎は云えらく:「嵇康と與に二十年居せど、未だ嘗て其の喜慍の色を見ず」と。

(德行16)


有人語王戎曰:「嵇延祖卓卓如野鶴之在雞群。」答曰:「君未見其父耳!」

有る人は王戎に語りて曰く:「嵇延祖は卓卓として野鶴の雞群に在りたるが如し」と。答えて曰く:「君は未だ其の父を見ざるのみ!」と。

(容止11)




王戎

竹林七賢の中では、実はダントツでエピソード数が多い。というのも最年少にして一番栄達した人だからだ。ウザ絡みしてくる阮籍げんせきをサラッといなしたりはするが、どうにも嵆康についてはただただ尊んでいたのではないか、というようにも感じられる。


嵆康

なんだこのイケメン……チートか……

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