山濤1 閣東の牛
竹林七賢
既出:鍾会5、武帝5、武帝10、
武帝12、武帝△1、羊祜3
謝安37、劉伶1、劉伶4
阮咸1
山濤と言えば、若いころから
非常に声望があったのだが、
その身を弁えた振る舞いなどから、
七十歳を超えても未だ、
朝廷での重責を担っていた。
貴族たちの若い世代、
例えば
ちょくちょく山濤を称揚していた。
そんな中、
職場の柱に落書きが見つかる。
「職場の東には大きな牛がいる。
その牛の胸元に和嶠がひもを渡し、
腹から尻に掛けてのひもは裴楷、
そして王済が突っつきまわす。
だから牛は、ろくろく休めない」
この落書きの犯人は、
どうも
山公以器重朝望,年踰七十,猶知管時任。貴勝年少,若和、裴、王之徒,並共言詠。有署閣柱曰:「閣東,有大牛,和嶠鞅,裴楷鞦,王濟剔嬲不得休。」或云:潘尼作之。
山公は器を以て朝望に重んぜられ、年の七十を踰えたるに、猶お時任を知管さる。貴勝の年少、和、裴、王の徒の若きは、並べて共に言詠す。閣が柱に署するの有りて曰く:「閣が東に大牛有り、和嶠は鞅じ、裴楷は鞦し、王濟は剔嬲し、休みたるを得ず」と。或いは潘尼の之を作したりと云う。
(政事5)
山濤
武帝
潘尼
自らの才能にプライドがあった。とは言えここにしかいないのでよくわからない。ただ山濤の人物審査眼はすごかったらしいので、かれでは大きな役務に耐えきれないと判断されたのかもしれない。それをかれが恨みに思った、とか。まーこの辺はどうにだって妄想を構築できる部分ですね。面白さを優先するしかないんでしょう。
ところで晋書だとこれは潘尼じゃなくてその伯父、潘岳のセリフとなっている。というのも世説新語上では「高邁な文人」として描かれている藩岳、晋書ではとことんな俗物として描かれているのである。こう言うゲスい落書きを藩岳さまがするはずがない! 甥の仕業に違いない! とか言い出している訳である。なんだそれは。アイドルはうんこしない説か。
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