桓玄6  床が陥没    

桓玄かんげんが簒奪をなした直後のこと。


桓玄の座る玉座、その後ろの床が凹んだ。

べこっと。


群臣ビビる。

何せ桓玄様クソデブである。

もしかしてそのおm……


いやいや、何か悪いことの

前触れなんじゃないかしら?


だが、そこにすっと

進み出るのが殷仲文いんちゅうぶんである。


「帝の徳があまりに重厚すぎるあまり、

 これまでの帝の徳に耐えてきた床も、

 ついには耐えきれなく

 なってしまったようです」


ヒュッー、殷仲文やるゥー!

このコメント、みんなから

大喝采だったそーである。




桓玄既篡位,後御床微陷,群臣失色。侍中殷仲文進曰:「當由聖德淵重,厚地所以不能載。」時人善之。


桓玄の既に位を篡いたるに、後ろの御床が微かに陷ちたれば、群臣は色を失う。侍中の殷仲文は進みて曰く:「當に聖德の淵重なる由にて、厚き地にても載せたる能わざる所以なり」と。時の人は之を善しとす。


(言語106)




マジか。こんなの皮肉以外の

何ものでもねえじゃん。

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