庾亮8 追悼文レビュー
曰く、
咨予與公,風流同歸。
ああ、あなた様と私は、
同じような風雅の心を抱いていた。
擬量託情,視公猶師。
そこに気付いて以降、私は、
あなた様を師であるかのごとく
仰いでまいりました。
君子之交,相與無私。
君子のまじわり、
そこに私情はございません。
虛中納是,吐誠悔非。
虚心坦懐に、そのご指導を、
我が身の過ちへのご指摘を、
受け入れて参ったものです。
雖實不敏,敬佩弦韋。
私はさして賢いとは申せませんが、
心がせわしくなればなめし皮を、
心が緩めば弓の弦を持ち、
己が心持ちを中道に整えた、という、
韓非子に載る精神を尊びたく思います。
永戢話言,口誦心悲。
あなた様より賜った
お言葉の数々を思い出しては、
ついこの口よりは、
悲しみの言葉が漏れだすのでございます。
これを見た
「この追悼文は、読む者をして、
ゆるみかけた背筋を
改めて伸ばすがごとき
心地にさせてくれる」
時の人は、このレビューを
名レビューだ! と、絶賛した。
のだが、庾亮さまの三男である
そして、冷淡に孫綽につき返すのだ。
「あなた、うちの父と
こんな親しかったでしたっけ?」
孫興公作庾公誄。袁羊曰:「見此張緩。」于時以為名賞。
孫興公は庾公の誄を作す。袁羊は曰く:「見るに、此れ緩めるを張れるなり」と。時のひとは以て名賞と為す。
(文學78)
孫興公作庾公誄,文多託寄之辭。既成,示庾道恩。庾見,慨然送還之,曰:「先君與君,自不至於此。」
孫興公の庾公の誄を作せるに、文は託寄の辭多し。既に成らば、庾道恩に示す。庾は見,慨然として之を送り還し、曰く:「先君と君は、自ら此くに於いて至らじ」と。
(方正48)
袁喬
幼名が羊。そんなんわっかんねえよクソが。それにしても、庾亮さまがいかにも堅物でした、ってのが伝わってきてよい。
庾羲
曲がったことが嫌いな人。たぶんおもねりセンサーが反応したんですな。
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