桓温38 本は大切にね! 

桓温さま、高士伝を読み、

陳仲子ちんちゅうしの項に差し掛かる。


すると本を投げ捨て、こう言った。


「こんな窮屈な生き方、

 誰が好き好んでやりたいってんだ?」




桓公讀高士傳。至於陵仲子、便擲去曰:「誰能作此溪刻自處?」


桓公は高士傳を讀む。於陵の仲子に至るれば、便ち擲げ去りて曰く「誰ぞ能く此の溪刻を自が處と作さんか?」と。


(豪爽9)




か解説ゥー!


陳仲子

かれの兄があまり清らかならぬルートでもって出世したのを忌み、於陵おりょうという町、つまり片田舎に寓居。そこでその日の食にも困るほどの清貧な生活を送っていた。

ある時実家に戻って、母のもてなしを受ければ、その日の食事にはガチョウの肉が共された。

実はこのガチョウ、例の兄からの土産であった。そのことを知らぬまま一通り食事が終ったあと、兄が顔を出す。そして「おっ、俺のお土産、お前も喰ってくれたんだね」などと言う。


それを聞いて陳仲子、すぐさまガチョウを吐き出した。

このようなエピソードが寓居先の地の王にも伝わり、その高潔なるを以て取り立てたい、と招聘された。陳仲子、すぐさま逃げ出して、どこぞとも知れぬ人の小間使いとして一生を終えた。



この場合、桓温が長男である、ことを引くといいんでしょうかね。そうするとむしろ兄貴の立場に同情して、こんな弟はいやだ、的な。

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