王導46 石頭よりの風
さて庾亮は
王導さまは
この二つの城は東西に隣り合っている。
石頭が西、冶が東だ。
ある時強い西風が吹き、
砂埃が巻き起こった。
つまり王導さまから見ると、
石頭城から噴いた風により
砂埃を叩きつけられている感じになる。
なので、王導さまは言う。
「庾亮のやつ、
わしを風で汚しおるか」
庾公權重、足傾王公。庾在石頭、王在冶城。坐大風揚塵、王以扇拂塵曰:「元規塵汙人。」
庾公の權の重かりせば、王公を傾くに足る。庾の石頭に在り、王の冶城に坐せる在れるに、大いに風の塵を揚げたれば、王は扇を以て塵を拂いて曰く「元規が塵、人を汙さん」と。
(輕詆4)
「石頭に在す」という言葉の扱いは難しい。
また「庾公の権が重く」なるのだって、王敦の乱後、蘇峻の乱後でそれぞれ意味合いが違うが、どちらにでも使える。
深読みはできるけど、個人的には庾亮をからかう意図で言った、という方向であったらいいなあ、と思う。世説新語の王導さま、結構ウカツだし。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます