簡文20 何晏嵇康を評す 

簡文さまは仰る。


何晏かあん嵇康けいこうと言った人は、

 非常に残念だ、と言わざるを得まい。


 何晏は文辞の巧みさを

 押し出し過ぎたがために

 排斥された。


 嵇康はその才能に頼り過ぎ、

 道理を損ねた。


 結果、二人とも

 殺されることになってしまった」




簡文云:「何平叔巧累於理、嵇叔夜雋傷其道。」


簡文は云えらく「何平叔が巧は理に累なり、嵇叔夜が雋は其の道を傷む」と。


(品藻31)




これを簡文さまの言にするのはなかなかスリリングである。簡文さまも、立場が立場なだけに高貴郷公にならないとは言えなかったはずだ。

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