簡文11 桓温さまの易講座

桓温かんおんさま、名士たちを集めて

易経えききょう』の講義をする。

その内容は、一日に一卦を

教える、というものだった。


簡文かんぶんさま、聞いてみたいとは思ったが、

講義のテーマを知ると、取りやめた。


「卦の理解の難易度には差がある。

 これをすべて同じ時間で語るなど、

 できるはずがないだろう」




宣武集諸名勝講易、日說一卦。簡文欲聽、聞此便還曰:「義自當有難易。其以一卦為限邪?」


宣武の諸名勝を集めて易を講ぜるに、日に一卦を說く。簡文は聽かんと欲せど、此を聞きて便ち還りて曰く「義には自ら當に難易有るべし、其れ一卦を以て限りと為らんや」と。


(文學29)




八卦の方なのか、六十四卦の方なのか。


いずれにせよ、桓温に対する

文学者的ライバル心が

ほの見えてよいですな。

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