第51話 同時連載できるかな? 

 まだまだ完結できそうにない長編を連載中に、連載を始めてしまいました。


 小説を二本以上連載するのはやらないという自分の中の縛りがあったのですが、新連載は現連載作に登場するキャラクターを主役にしたスピンオフ、しかも前日譚なので着地点も見えてるし、そこまで長くはならないので大丈夫かな……と。

 今まで長編の息抜きに書いては公開していた二万字前後の短編がスピンオフに置き換わっただけと考えれば、どちらも共倒れせずに頑張れるかな……と。

 世界観も共通しているからむしろいいことかもな……と。


 そんな風に自分自身に言い聞かせながら始めた連載作がこちらになります。


 https://kakuyomu.jp/works/1177354054886975228/episodes/1177354054886975231


 この通り、趣味に振り切った作品になります。

 久々にバットを全力にふって根性悪ガールを書く作業は楽しいの一言につきます……。

 本作、仕込んだ小ネタが異常に多いのですが、その解説は完結したおりにイヤというほど語りまくる予定です。もしくはtwitterでポロポロこぼすかも。


 とはいえ、せっかくですし一つだけ解説を。

 スピンオフ主人公がなぜ第一話の中で某少年漫画の登場人物を推しまくっているかといいますと本編の方で「キュン・即・斬」という頭の悪すぎるアドリブを口にさせている為です。

 なんでこいつ、二十一世紀末育ちのくせに「るろうに剣心」知ってるんだ……? と書いてる方が疑問に感じていろいろこねくり回して生み出した答えが「動画屋でアニメを見ており、そこから斎藤一にどっぱまりした」というこれまた頭の悪い設定でございました。子供という生き物は傘を持つと牙突の構えを取ってしまうものですし(←え?)、傘使いというキャラクターとしてもまちがっちゃいなかろう。


 もっというと、動画屋育ちという出自から何かというと少年ジャンプ系の名台詞を口にするキャラクターにしようという案が自分の中であったのですが、的確なタイミングでジャンプ系漫画の名台詞を口にさせるのが思った以上に難しかったのでボツになりました。



 ちなみに、この動画屋という商売は『バイクとユニコーン』というキューバの作家さんの短編集に収録されていた小説にあった、「レンタルビデオ屋でナルトのアニメを見るのが楽しみだった少年が、何かの事情で続きが見られず同じビデオばかり見る羽目になる。ともに父親に捨てられた仲間である、父親の彼女だった優しい美女と原っぱでナルトごっこに興じる」というようなシーンがあったところからインスパイアされたものです。

 ……かなりうろ覚えだけど、本当にこんな感じのシーンがあったんだよ……。文字にするとマヌケだけど、おかしくて切なくていい小説でした。そして他にもいい小説の収録されている素敵な本でしたよ、『バイクとユニコーン』……。



 せっかくですので、本編の方のリンクも貼っておきます。

 文字が多すぎて凶悪な、変な女子ばっかり出てくる変な学園ものです。


 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885611315


 スピンオフ主人公の小戚(リーリヤ)が本編に出てくるどの子なのか、お暇な時にでもご確認いただければと思います。


 2018年9月17日


追記1:

 本当に趣味のみに走ったものを書くのは楽しい……。スピンオフだしあまり読まれてはいませんが、我ながら派手にアホらしいものを書いてるなと思うものの、楽しいものは楽しい……。

 でも「私は可愛くて楽しい小説を書きたかったのでは?」と時々初心を思い出しては遠い目をしてしまいます。


追記2:

 『バイクとユニコーン』は魅力的な小説なのでこの場を借りてお勧めいたします。キュートなんですよ。

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