第7話 1ページ目

僕は貴志に全てを話した。


雨の日にこのノートに殺人の記録がされること。


凶器は昔、父とキャンプで使ったサバイバルナイフであること。


レインコートもナイフも川で洗われて、そのあと雨水で川の水も落とされていること。


遺体は雨で水位のあがった流れの速い川に捨てられ、川下の方で発見されるらしいこと。


その全ての記憶は一切、自分にはないこと。


ノートはどこに隠しても、見つけ出されてしまうこと。


貴志は何も言わず、ただ黙って聞いていた。

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