1-2序章(仲間)

秋が目を覚ますとそこは家の玄関だった。

俺はいったい、、、

時計を見ると夜中の3時過ぎだった。


あれ、結奈は、あれ、どうなってんだ!

昨日は確か結奈が戦って、

あれは夢だったのか?


秋は何が起きてるか理解できなかった。

秋はもう一眠りすることにした。

明日になれば何かが分かるだろうと安易な気持ちだった。

秋は起きるとすぐに支度をすませ学校に向かった。

だが学校に行くと結奈姿はなかった。


いつも俺より早くに来てるのにいない、


その時、昨日の出来事が本当に起こったのだと理解した。

秋は顔を青ざめ机に頭を抱え考えた。


どうなってるんだ?

あれは夢じゃなかったのか?

俺もいつか殺られるのか?


秋の脳裏にあの出来事が焼き付いていた、

いつ殺られるのか、その恐怖があった。

俺はどうしたらいいんだ、、、


さらにこの日以来結奈は学校に来なくなってしまった。

携帯に連絡もするが繋がらなかった。

家に行っても誰もいなかった。

秋は途方にくれていた

あれから1週間と経つが、あの日以来何も起きなかった。

結奈についても誰も知らない。

手掛かりが何一つなかった。

まるであの事件が嘘みたいだった。

今日も学校も終わり下校時間、靴を履き替え校門を通った時、

横にいた老人に声をかけられた。


【老】おい、そこの少年

【秋】ん?なんだ?爺さん

【老】この学校に青山秋と言う男が居ると聞いたのじゃが知らぬか?

【秋】俺だけど、

【老】お主か!!

ちょっと付き合ってもらえんかのぉー

【秋】あぁー分かった。


秋は老人の後についていった。

ついた先は公園だった。

老人は公園の広場の真ん中で歩くのをやめた。


【秋】ここ公園のど真ん中だぜ、爺さん

ここで何するんだ?

【老】今からワシと勝負をしてもらうぞい

【秋】何言ってんだ爺さん、俺が負ける訳ないだろ


秋は俺が負けるはずがないと思っていた

こんなしょぼくれた爺さんに俺が負ける訳ない

負けたら恥だぜ、逆にこっちが手加減してやらねーとな!


【老】わしも随分舐められたもんじゃな

そうじゃな、こんな年老いた爺さんが勝てるはずないそう思われてもおかしくないか

でも小僧、人を見かけで判断したら痛い目に合うぞ

この勝負お前がわしの体に触れることができたらお主の勝ちでいいぞい

【秋】爺さん何言ってんだ?

そんなのすぐ触れれるに決まってるだろ?

逆にこっちがハンデをくれてやってもいいぐらいだ

【老】小僧その言葉、後で後悔させてやる

さて長話もなんじゃ、やるか

【秋】行くぞ爺さん!


その言葉と同時に秋が走り出した

その瞬間、目の前から老人が姿が消えた、

さっきまで目の前にいたよな?

どこに行った!

気配を感じ秋が振り返ると老人は秋の真後ろにいた、そして壁に蹴り飛ばされた。

秋は一瞬にした痛みで身動きが取れなくなっていた。

なんだこいつ、、、、



【老】小僧、お主はわしには勝てんよ


秋は凄い威圧感を感じていた

なんだこの雰囲気、さっきまでとは全くの別人だぞ

秋は頭が真っ白になっていた。

どういうことだ!?

始まった瞬間俺は確かに俺は爺さんの所に走った

だが、気づいたら俺の背後にいたではないか

瞬間に移動した?

動きが早すぎる、異常だ!

異常?

秋にフラッシュバックが起きた

あの時の結奈、あの男も普通じゃなかった

まさかこの爺さんあの時の関係者じゃ、


【秋】爺さん、あんたはいったい何者だ?

あんたはあの時の関係者なのか!

どうなんだ答えろ!

【老】小僧、鋭いのぉー

その観察力は褒めてやる

わしは知ってるぞ、あの時の事も結奈のことものぉー


なんだと!結奈の事もあの時の事も知ってるだと!!

ここ1週間情報集めで探してたけど

何の情報は得られなかったのに

この爺さんは全てを知っているだと!


【秋】あんた全部知ってるんだろ!

教えろよ!

どうなってんだよこの世界は、この街は

【老】教えてやってもいいが

それを知るとお主はこの関係者となる

関わるなら命の保証せんぞ

それでもいいなら教えてやるぞ

後、元の世界にも戻れんかものぉー

【秋】元の世界に戻れないだと?

爺さん何言ってんだ?

元の世界ってじゃあここはどこなんだよ!


秋は何を言ってるか分からなかった。

元の世界?

何言ってんだこいつ、

さっきから瞬間移動したり変な事言うし

一体なんなんだ


【老】小僧、それすらも知らないのか?

【秋】さっきから何言ってんだ爺さん

わけわかんねーこと言ってねーで教えろよ!

【老】教えてやる!

小僧、今いる世界は死界じゃよ

別名アルディラ


秋は唾をゴクリと飲んだ

どう言うことだ、、、、、、、


【老】ここは現実世界と同じようにできて実は違う世界なんじゃよ

ここは死んだ人がもう一度やり直せる世界と言うことだ

死んだ時普通は、天国に行くか地獄に行くかってなるがここは死ぬ間際、まだ生きたい、

まだ、

やり残したことがあったりした奴

成仏できなかった者が集まる場所なんじゃよ

【秋】じゃあ俺は死んだってことか?

【老】普通に考えればそうなるが

お主らの場合は違う

小僧この前変な奴にやられたろ

【秋】あぁ、黒のフード被った変な男に俺はやられた、そして結奈に助けられた

【老】そうじゃろ

その時お主はこっちの世界に巻き込まれたんじゃ

お主の気づかないうちにのぉ

今現実世界じゃ眠りから覚めない人達がいるんだじゃよ

お主の身柄も今頃病院じゃ

他にも同じ経験をした人がいるなら

お主と同じようにここに送り込まれてることを気づいてない

現実世界とこっちの世界の区別もついたないじゃろ

今頃現実の世界ではパニックじゃよ

【秋】どう言うことだ?

意味が分かんねーよ

ここは死後の世界?

現実の俺は意識不明?

そんな人が多くいる?

さらに俺みたいにここに来た事さえ皆んな気づいていない?

ふざけんな、早く元の世界に返せよ!

【老】それは無理じゃ

向こうからこっちの世界に来ることはできても帰ることはできぬ

【秋】じゃあ、俺は死んだってことなのか?

【老】いや、まだ死んではおらん

そもそもこの状態が異常なんだ

普通生きてる者はこの世界はこれぬ!

ここは死んだ者しか来れぬからな

【秋】じゃあ結奈はどうなんだよ?

あんな変な奴を一瞬にして倒したんだ

それも異常なのか!?

【老】結奈は特別じゃよ

結奈の力はわしが与えた物じゃ

ある事情があってな

今お主に言うこの話をすると理解できないと思うのじゃ

だから又日を追って話をしよう

【秋】あぁー分かった

とにかく俺は死んではいない

何者かの力によってこの世界に来た

それでいいんだな

【老】そうじゃ

そこでお主にこれからやって欲しいことがあるのじゃ

【秋】なんだ?

【老】だが、これには命の危険が伴う

だが、これをする事で元の世界に帰れるかもしれぬ、

だが一番帰れる確率が高い方法なのじゃ

やるか?小僧

【秋】分かった、やるよ爺さん

それしか向こうの世界に帰れる方法はないんだろ?

やるしかねーだろ

わけわかんねーけど

何をするんだ?


秋は全く意味が分からなかったがやる以外に方法はないと思った。

結奈の事も聞けるならもしかしたら会えるかも知れないそう思ったからだ。


【老】よかろう、お主がやるというのならわしと全力を持ってお主のサポートをしてやる

これからしてもらう事はお主に戦ってもらう

さぁ、選ぶがいいお主の武器を!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

アルディラ・雲の彼方に ムラマサ @24116639

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ