附録(extra)

仙人名鑑① 〝不死悪童〟ウー

名前:ルンガオ・ウォン(龍國りゅうごくげん

 →コージャン・ウォン(赫煉かくれんげん

年齢:9歳/外見15歳(1308年春現在)

種別:改造魂魄

出身:大閻帝国西部蘿州らしゅう賽革府さいかくふ問天神領とうてんしんりょうの町、人宣じんせんちん


好きなもの:刀剣類、リュイお姉ちゃん、コージャン師父、人参

嫌いなもの:狗琅真人、大言壮語、チャラチャラしたやつ


趣味:剣の修業、刃物に名前をつけて可愛がること

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 通称ウー(少玄しょうげん)。チビクロ(小玄しょうげん)と呼んではいけない。


 狗琅くろう真人しんじんが製造した改造魂魄。正式名称は試製しせい外法げほう重魂じゅうこんたい七殺しちさつ不死ふし

 人間で言えば十五歳程度の体だが、死者の【魂】を主人格として持たせているため、その精神年齢を基にするなら九歳程度。


 原型となった少年「ルンガオ・ウォン」は、ニング教団八朶はちだしゅうのお膝元・人宣で育ったため、霊弱者・ニングに対する忌避感を持たない。

 父は八朶宗最強の武術家ルンガオ・シャウ(龍國霄)だが、狗琅真人に遺体を渡した時点で、ルンガオ側から縁を切られている。


 初期検証を済ませた現在では、コージャン・リーが師父兼養父として引き取ることとなった。将来的には、武術の腕前で師父を乗り越える予定。


 外法重魂体の特性は『疑似不死』『内力豪壮』『【魂】喰らい』の三つ。

〝七殺不死〟の場合、七十七人の贄から生成した二十五魂五十二魄を保有し、致命傷を受けると【魄】から順にそれを肩代わりさせることで死を免れる疑似不死を実現させている。ただし【魂】も三分の二を失うと霊的衰弱による死の危険性がある。


 こうした大量の【魂魄】保有は、【魂】の力を引き出す内力にも影響しており、それを自在に使いこなすことが出来れば、武術の面でも相当な力になるだろう。

 ただし、彼自身がまだ未熟であり自滅の危険性があるため、狗琅真人が制限リミッターをかけている(※最初はそれで復活即死亡したため、制限をかけてやり直したので、コージャンは初対面時に「成功したのか」と言った)。


 最後の【魂】喰らいは、体内の中有ちゅううから伸びる虚ろな闇の捕喰ほしょくによる特性である。狗琅真人が与えた、外法重魂体唯一にして最大の武器であり、応用範囲が広い。自在に使いこなせば、かなりものだが……。


 これら特性を抜きにした、生身の戦闘能力はそれほど高くない。コージャン師父には、神魁流刀剣術を教わり始めたばかり。


〝七殺不死〟コージャン・ウォンは、これから如何様にも成長していく。

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