よく転ぶ(過去形)

 以前テレビで、出演者が「目を閉じて片足で立つテスト」をしているのを見た。

 あれ、普通の人は何秒くらい、立っていられるものなんだろう?

 私、目を閉じて「1、」で終わるんだ。2秒目にはもうふらつき、上げていた足が床に着く。


   ◇


 耳鳴り年中無休で耳鼻科を受診した折に、先生に言われた。

「バランス感覚、悪いでしょう?」


 耳には、平衡へいこう感覚を司る三半規管さんはんきかんが存在する。

 私の右耳、単に音が聞こえないというだけではなく、三半規管にも問題があるらしい。ということを、20代にして初めて知る。


 ――それでか!

 幼稚園~小学生時代、何もないところでも、毎日1回は転んで膝をすりむいてたのは!

 あまりによく転ぶがために、小学校を卒業する頃には、「転び方が上手になって、転んでも滅多に怪我をしない」、という謎スキルを身につけていた。

 中学以降はそこまで転ばなくなったから、記憶薄れてたけれど。



 さて、この項を書くにあたり、確認のため「耳が悪い」「よく転ぶ」をネットで調べると、幼児が転びやすい原因がいくつか挙げられていた。


参考サイト: マーミー

「【子供がよく転ぶ】つまづく原因は脳などの病気なの…?」

https://moomii.jp/kosodate/fall-children.html


 身長に対して頭が大きい、足が小さい、筋力が弱い、などは成長すれば改善するので良いとして、「よく転ぶ子供に疑われる病気」の節。2番目が「耳の病気」で、三半規管に関してはここに書かれているが、問題は1番だ。


1「眼の病気」 不同視、弱視、斜視、網膜色素変性


 ……「網膜色素変性」以外、全部該当してるぞ……。

 道理でよく転ぶ子供だったわけだ、と今更ながらに納得してしまった。


 片耳難聴と片目弱視のコンボだが、先に述べたとおり中学以降はさほど転んでいないので、成長や慣れである程度何とかなるらしい。

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