第12話

1週間後、学園の近くで偽羅と摩耶が待機して指示を待っていた。学園では着実に準備が進んでいる。


「相手はざっと10万人準備も中々揃えられています」

「摩耶ちゃん。戦闘準備出来た?」

「出来てるよ。指示を出してくれればいつでも出来る」

「俺も出来てる。摩耶お前精霊武具すら使わないのかよ」


偽羅が摩耶に聞く

摩耶は、魔導を使わずに未来視と剣しか使わないと言っていた。摩耶って怒るとなぜか強くなっている。前に戦って危うく加護を使う羽目になりかけた。


「あの臆病者共には、これがあれば十分だよ。そんなこと言う偽羅だって使ってないじゃん」

「うん?いや、あぁ、そろそろコピーの力を使って戦わないと忘れられてそうだからさぁ、外の奴は任せろ。中にいる連中を頼むぞ」

「成る程、分かった。確かに使わないとね」


俺は、一応念の為に使っておかないと、ダメそうだからとりあえず使ってみるかなと思っているからだが摩耶はなんでだ?怒っているのか?それともこれが本性?弱いから使う価値が無いって思ってるのか。最近相棒の本性がちらほら見えてる


「偽羅、摩耶ちゃん?何を言ってるの?って今がチャンス!攻撃開始」


リーラルが偽羅に聞いてから動きがあったらしく指示を出してきた。2人は合図とともに返事をして走った


「オッケー、はぁー」

「分かったよ。やぁー」


2人は、一気に正面から突っ込んでいった。偽羅が外の敵を引きつけてから摩耶が中に入り敵を斬る。敵は全員驚き戸惑っている


「ぐはっ」

「がはっ」


この程度か?弱すぎる。慌ててるし連携が取れてない。やる気無いのか?こいつら!無駄に頑張るしさぁ


「はぁー、ちっ、はぁ?」

「やぁー、とっりゃー、弱過ぎないかな?」


2人は1時間程暴れてから連絡を入れた

相手が弱いと言うか。途中味方を撃ってたぞ。こいつら指揮官が居ないのになんで準備してたんだ?時間と人員と物資の無駄だろ!


「外の敵全員終わったぞ」

「中の敵も終わったよ。この程度で勝てるとでも思ってたのかな?」

「お疲れ様、2人とも戻って来て、摩耶ちゃんちょっと性格が変わってるよ?」

「気のせいだよ」


摩耶が言って合流してから森に向かった


「ねぇ、No.1と戦う際に勝ったら仲間にしようよ」

「良いけどなんだいきなり?」

「いや、もう強い人全員仲間にしようかなと思って」

「確かに、特にNo.3のあいつらを真似の力で倒す以外特に決めてないからな」


特に大会は通過点でしか無いから良いかもな。No.1だけでなくNo.2も仲間にしたいがマイケルの方は何というか無理そうだな。まぁ、勝ったら敵にならないように言っておくか。


「世界を変えるにしてもどうやってやるの?」

「一つ一つ、潰していく」

「分かった。まずこの国からだね」

「あぁ、この国だ。その前に戦領学園を潰す徹底的に」

「1回目の大会日本予選は見る?」

「一応念の為に見る」


戦うであろう敵の情報を集めおいた方が良いだろう。まぁ、ちょっと本気出せば楽なので少し手加減しないといけないな


「やる事が無くなった。大会の時にNo.1とNo.2に会いに行こう」

「No.2には蓮花ちゃんと私で行くよ。偽羅はカナンちゃんとユカちゃんとNo.1の方に行って?」

「分かった」


2人はその後雑談をして洞窟に入った

その後は特に何もせずに一週間程だらだらとして居た。


一週間後、1回目の大会の始まる日


メンバー全員で来ていた

記者やカメラマンがいっぱい居た。

遠くから千里眼で見ていると長門聖奈と佐久間椎奈が取材を受けていた。しっかりと礼儀よく返していた為偽羅と摩耶は笑っていた


「流石の人気だなぁ、ちょっと挨拶してくるか?摩耶」

「そうだね。見かけたんだし挨拶しないと失礼だよね?」


取材が終わったのを確認して話しかけた

「よぉ、久しぶりだな」

「おや、どうしました?迷子になったんですか?」

「違うぞ。見つけたから挨拶しに来ただけだ。流石に予選では負けないよな?それと一週間前に学園にたかってた虫を潰した事を知ってるよな」

「雑魚が調子に乗るなよ!今回出ないのだからとっとと失せろ」

「えぇ、虫という言い方は気になりますが知っていますよ。あの2人組が居たり指揮官が居なくなったり偶然が重なって良かったですね」

「久しぶりだね。長門聖奈と佐久間椎奈、あの後二回も学園に攻撃をしてきて分かってるよね?2回目の大会の時に叩き潰すから覚えとけよ。クズ共、ただじゃあ済ませはしないがな」


摩耶が冷ややかな目で2人を見る

2人は殺気に怯えて震えている

そりゃあ、そうなるよな。俺達戦場にいた奴らですら恐れた殺気なんだしなって2人とも腰が抜けて座り込んでるよ。それに偶然じゃ無いんだよな?指揮官はもともと仲間にする気だったし連携が取れててもあの実力じゃあ俺達には勝てないだろう


「摩耶、そこまでにしてやれ。そいつらは2回目の大会で潰すんだからさぁ、今は、戦意喪失させたら駄目だろ」

「そうだね。まぁ、次の大会の予選決勝で戦える事期待してるよ」


2人を放置して歩きリーラン達と合流して観客席に向かった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

元人間の精霊が相棒と共に世界最強を目指す 佐野龍也 @inasenn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ