うだつの上がらないアラフォーの主人公。
結婚もせずに塾講師でノウノウと。
そんな時に、クビを言い渡されて!?
そんなダメ男なのに、いきなり可愛い女の子達にも囲まれて、明らかになってくる設定も、しばしば「なんじゃそりゃ〜」と突っ込みたくなる謎展開。
しかし、そこにほんのりと生活臭ある人情が漂うのは、もしかしたら作者のミカン星人さん自身がアラフォーでラノベ作家を目指して書き始めたご本人だからかもしれません。
ラストに向かっての展開は更に予想の斜め上を走っていく展開。
WEB小説らしい奔放さをクリックする度に楽しめるそんな作品でした!
ちなみに、僕自身も20年の眠りから覚めてアラフォーで書き始めたので、ところどころ漂う昭和の香りに、なんとも言えるシンパシーを覚えましたよ〜!
ラブコメ斜め上系作品として「むむむ、やるなおヌシ!」と、一時、自作のライバル視をしていた作品でございます。ご一読あれ!
冴えない、モテない、金ない「キモ金おっさん」の宇良島コタローが、40歳の節目に一念発起してラノベ作家になるため美少女と繰り広げる創作ライフのドタバタが楽しかった。
いま、自分の好きなことが見つからない若者が増えているという。この作品の主人公コタローも、若い頃から夢も目標もなく惰性で生きてきたおっさんだ。
しかし、塾講師のバイトをクビになり、六畳間のアパートを追い出されそうになって、初めて人生に後悔して、本気でラノベ作家を目指す決意をする。
ラノベ作家を目指すとはいっても、なにかの才能や技術に恵まれているわけではないまったくのゼロからのスタートだ。
せいぜい他人に自慢できることと言えば、大家の娘さんの美少女JK・萌々ちゃんと仲が良くて、義妹の金髪美少女シャーロットと同居しているくらいだが……うん、十分に恵まれてるわ!
創作の合間、美少女二人とTRPGをしたり、アキバに出かけたり……おい、ラノベ書けよ!
人生の崖っぷちでも楽天的なコタローに呆れつつも、マイペースにわが道を行く生き方が羨ましい。
夢や情熱を抱いて生きることの大切さや尊さを描く、実は熱い作品だ。
(クリエイター特集/文=愛咲優詩)