最終話 僕とゆいの幸せなハッピーエンド!

 準備も終わり、いよいよ学園祭当日になった。柊介

達は教室で確認をする。

 男女半分ずつ、厨房とフロアをする。柊介は

そのどちも行い、店長的な感じでやる事になった。

 全員、ガストレアの制服を着て、本番を

向かえる。

 

 学園祭が始まり、一部の生徒が校門のあたりで

ちらしもくばっている。

 その効果もあってかどんどんお客が

やってくる。

 柊介がフロアに出ると柊介を知っている

客がサインを求める。


 一度、厨房の方に戻る。


「盛況だな」

「ハイ。おかげ様で」


 ガストレアの店長が応援にやってきた。もちろん

佐伯めぐみも来ている。


「じゃぁ私も接客するね」

「ありがとうございます」

「それにしても予想以上の客だな。本物の

うちより多いんじゃないか?」

「そうかも。でも、教室がせまいから

そこまで多く来ているとは思えないんですよね」

「確かにそれはあるかもな。でも、満席

なのは事実だからな。そろそろ買い出しの

追加も行かなくてはない」

「あ、それならもうすぐ来ると思います」

「なんだ、もう行かせてたのか」

「ええ。実は」


 と、教室に香澄やゆい、洋子もやってきた。手には

買い物袋を持っている。


「待たせたな浅倉くん」

「先輩、ありがとうございます」

「気にするな。母校の学園祭だからな。それに

キミの手伝いなら喜んでするぞ」

「でも、柊介、これ多すぎじゃ」

「う、うん。まだ廊下にも並んでるしね!

ちょっと予想外かな」

「やっぱ、柊介の効果が大きのよ。アニメ系の

ミュージシャンっていってもそれも有名人

なんだしね」

「そうだとうれしいな」

「それと浅倉くん、何かサプライズをすると

言っていたがそれは終わったのか?」

「それはこれからなんですけど」


 そう言って、柊介は一度教室を出る。一番

混んでくる昼時、それが少し過ぎちょっと

落ち着いたところで柊介が戻って来た。

 しかも、電子ピアノを持って来た。


「柊介、もしかして」

「うん、ちょっとここで演奏してみようかなって」

「へぇそれは本当にサプライズだな」

「うん、皆喜ぶ」

「だといいけど」


 そうして柊介はフロアに出て話し始めた。


「あの、今から弾き語りを始めます。もし

よろしかったら聞いてください」


 と柊介が話すと客から拍手が送られた。

 それを見て柊介は演奏を始める。その音は

廊下にも響き、より多くの客がまた見に

来始める。

 およそ三十分程演奏して柊介のサプライズは

終了した。

 

 夜、店も終わり、皆解散し、それぞれ見たい

場所へと向かう。

 柊介はゆいと二人で回るが、途中で香澄

達と合流し屋上に行く。


「そうか仕事も順調そうだな」

「ハイ。楽しくやってます」

「朝比奈も、ゲーム会社でバイトか」

「はい。卒業したらそこに就職します。それから

何年かしたら自分の会社を作ります。その

時は柊介にも手伝ってもらいます」

「しっかりした人生計画だな」

「そうですね。柊介君と仕事できるなんて

うらやましいです」


 めぐみも本当は柊介と一緒に店で

ずっと仕事をしたかったようだ。


「だったら皆で私の会社を手伝って

もらうっていうのはどうかな」

「皆で?しかし、私達はゲームとかには

うといぞ?」

「大丈夫ですよ。先輩は柊介と一緒で

音楽ができるんですから。サウンドの

方をしてもらって、めぐみさんには事務的な

事もやってもらいたいですね。作るだけ

じゃなく会社になるとそういう仕事も

しないといけないですから」

「それならできそうかな。私でも」

「それなら私も入ろうかな」

「もちろん、洋子ちゃんも入ってもらうよ」

「じゃぁ浅倉くんの思い人同士で会社を

作るって感じだな」

「そうですね。でも、本当に手伝って

くれるとうれしいです。私が言うのも

あれですけど、同じ男の子を思った者同士

だから、わかる事もありますし」

「そうだな。私達もまだ彼に思いはよせて

いるからな。一緒にいれるならそれもありだ」


 そんな感じで柊介達の学園祭も無事に

終わった。最終日には結局柊介の

コンサートが行われた。

 

 ――


 時が経ち、とうとうゆいが卒業をする。その

式も終わり、校門の前で柊介や洋子達と

話し合っている。


「ゆいさんおめでとうございます」

「ありがとう。柊介、一年後待ってる

からね」

「ハイ。絶対行きますから」


 柊介は自分が卒業する時に、ミュージシャンも

止める事にしていた。それは咲夜も同意

している。元々限定的なユニットなので

短期間で終わってもおかしくわない。

 その後柊介もゲーム会社に就職をして

ゆいと一緒に勉強をする。


 その二人の会社ができるまで、洋子も

柊介と一緒にそのゲーム会社に就職をし

ゲームデザイナーとして働き、香澄は

大学を卒業して、別のゲーム会社にバイトと

して入り、少しでも知識を得ようと

頑張っている。

 佐伯めぐみは今まで通りガストレアで

働きながら、ゲームの勉強もしたまに

柊介達の手伝いをしている。


 咲夜はそのまま声優活動を続けていて

いつか柊介達が作ったゲームが出たら

その主役の声をやると約束しているので

それまでも今まで以上に人気になろうと

努力をしていた。

 

 そうして、五年の月日が流れ、柊介も

ゆいも大人になり、二人は約束通り

ゲーム会社を設立した。

 そこには香澄、洋子、めぐみの姿も

あり、その働いていた会社から成宮も手伝に

来てくれて、さらにあの神崎まで会社に

入っていた。

 そして、その会社の初めてゲームが

完成した。もちろん主役の声優は

咲夜が担当し、主題歌を柊介とのユニットを

復活させ、それも話題になった。


 そのおかげもありゲームは大ヒットした。

 そこから会社も安定し、ついに柊介と

ゆいは結婚をした。

 さらに数年後には子供もでき、当然

将来はその子供にゲームを教えると二人は

楽しそうに話していた。


 そして、柊介は本当にゆいと会ってよかったと

いつまでも感謝をしていた。

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僕の知らない所で彼女達は僕を巡って戦っていた! 凍夜 @megumix01

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