第17話からまる

ぼくは 階段の方へ向かった。

そのとき

多田さんが 

ぼくの服の裾をつかんできた。

こんなのに引っ掛かってたまるかと

思い

ぼくは 振り払った。

すると 今度は ぼくの 

手を握ろうとしてきた。

ぼくは それも 振り払った。

すると 今度は

彼女が後ろから

抱きついてきた。

さすがに 

ぼくでも 振り払って

逃げることはできなかった。


(卑田)「もう 

  演技とかしなくて良いから。

  ぼくの事が嫌いなんだろ?」

ぼくが、こう言うと

彼女は 頑張って背伸びをして

ぼくの耳元の辺りでこう言った。

(多田)「さっき 話したことは

   本当なんだけど

   私 卑田くんと一緒にいて

 だんだん 卑田くんの事が

  好きになってきたの!

だから 今度は 本当の

  恋人として 付き合ってほしい。

今すぐじゃなくても良いから

 返事を待ってるね。

        卑っくん❤」

彼女の匂いが

ぼくを包んだ。


ぼくは 

彼女の手を一旦よけて

彼女の方を向いて

彼女を抱いて

こう言った。

(卑田)

「いいよ」

卑田の口角は上がっていた。

笑顔というよりは

にやけに見えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

モテない男のデートの仕方2 竜田 ベンゼン @hoshimaru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る