ぷらとにっく・ぎゃらくしぃ

作者 松本まつすけ

70

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★★★ Excellent!!!

インパクトのあるあおりと概要を読んだ時は「年齢制限大丈夫か?」という心配を抱き、しかしどうにも中身が気になって恐る恐る読み始めましたが、いざ読み進めると最初に抱いた印象とは異なる作品でした。
そして、想像以上にSFしている作品です。

何億年先という未来、そして宇宙を漂うコロニーを舞台に、それぞれ生きた年代や価値観が大きく異なる4人が人類の絶滅を防ぐ為に必要な「性行為」に対して向き合い、状況や未来に葛藤を抱く彼等の人間模様が描かれています。

設定が盛り込まれた作品は往々にして理解し難くなりやすい傾向にありますが、比較的価値観が現代に近いキャラクターを登場させることで読者への解説を上手に展開し、また共感性も捉えているので非常に分かりやすい物語となっています。
登場するキャラクターもそれぞれ特徴的、特に女性キャラクターは魅力的で、価値観や性格が全く異なる故のそれらのやりとりは、にやけてしまう程の面白さがあります。

「性行為」という人間の最大テーマに対して真摯に向き合うSF作品として、イチオシしたい作品です。

★★★ Excellent!!!

現代から70億年以上先の未来、人類絶滅直前の宇宙コロニー。コールドスリープから再生された最後の人類が、再びの人類繁栄を目指す。

単に男性に都合の良いSFハーレム設定や、付随してよくあるフレーバー程度の活劇にとどまらないシナリオで、ラブコメ展開にも妙な説得力があるのですね。
隔絶した時代間のジェネレーションギャップ、世代によって変わる感覚、共通する感性。選択肢を持たない登場人物が、持たないなりに納得して「人類繁栄」という目的に近付いてゆく。

また、遠未来日常モノSFとしても面白い。近未来日本出身のヒロインを通して、読者に寄り添った形で現代文化とのズレを描写しているため、未来の歴史を受け入れやすくなっている。
遠未来世界を描く上で生じがちな違和感、「未来過ぎてわからない/未来さがなくて不自然」の双方を上手く潰してるんですよ。面白いなぁ。

端的に言うと、ラブコメとしてもSF日常モノとしても素敵なお話でした。
加えて最後に、プニカクローン勢がかわいい。