蝶の夢に死ぬ
足りないのだ
どんなに喰らっても
膨れぬ腹が鳴る
もっと、もっとと要求する
文字を貪り
言葉を貪り
知識を貪り喰らっても
満たされない飢えは増し
吐き捨てる
残骸から生まれる
独り善がりの悪臭を
辺りに撒き散らす
足りないのだ
喰らっても
喰らっても
喰らい尽くしても
蛹に変態する為には
喰らい足りないのだ
喰らう程に膨れ上がる欲求が
無知の表面積を増していく
ああ、尽きぬ餓欲に踊らされ
巨大化するばかりの芋虫は
蝶にはなれぬ
喰らい続けても
満たされない飢餓だけを抱えて
醜いままに這いずり回る
やがて喰らい尽くして滅びる世界を
肚に宿して死に絶えるまで
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