若木の詩

梢を揺らす風が伝える

若木の聲はのびやかに

明日を夢見て空へと伸ばす

枝葉の先に輝く光

眩しくて手を翳した僕に

木漏れ日浴びたきみは笑った


一緒に行こう

なんの迷いもなく

きみは僕へと手を伸ばし

若木のように力強く

僕を未来あすへと誘うけど


僕はその手を握れない

共に行こうと喘いでも

もがいても

きみが見つめる高みは見えない

進めない


限界を知らぬように

きみは伸びていく

若木の夢を繁らせて空へと迷いなく

光に眩んだ僕の目に

届かない世界の影だけ残して


きみの隣で僕は

呻きながら蹲る

失速する目眩の中で

若木のうた

喘いでる


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