【コラム】第3回『悲報 アニメ新シリーズ中止』

いやあ、5回目のアニメ化、中止されちゃいましたね。


新地球時代に入ってから初のアニメ化ということで、かなり注目していたのですが、しばらく公式情報の更新が途絶えていたのでまさかとは思っていました。

いまはもう公式ツイッターや、ホームページも閉鎖されて見ることすらできなくなってしまったので、これはもう復活には期待できそうにないです。


……と言ってもファンタスチック・バンパイアのアニメ化は5回目ですから!

アニメ版についてはリクエストもありましたし、過去のアニメシリーズを振り返りながら心を慰めましょう!




『Fantastic・Vampire(初代)』


アメリカで最初に作られた子供向けの30分アニメです。

タイトルの意図的なスペルミスがなく、正しいスペルで表記されるのが特徴。

内容はPART6以降をベースにアクション要素や、スーパーヒーロー的要素を前面に押し出したもので、PART6以前の内容はオープニング前にナレーションであらすじが語られるのみとなっています。

原作改変が多く、後年、単行本発売イベントのインタビューで記者がこのアニメ版について質問した際に、ベッキー・ジャブローに"そんなものは知らない"と言われたという逸話もあります(公式からの許可はとっていたらしく、原作者も存在を認識していたうえでの発言)。

大まかなストーリーの流れとしては、ジャックがバンパイアを召喚しトラブルを起こす→マイキーとバニラがそのバンパイアを倒しトラブルを解決というパターンで、ジャックはバンパイアキングの子分という設定になっています。

アメリカのケーブルテレビで第3話まで放送されましたが、評判が悪くすぐ打ち切りになりました。

その後、数年間に渡りその存在を忘れられてきた本作ですが、日本の動画サイトに字幕付きで投稿されてから、カオスな内容とひどい作画ミスが話題を呼び、原作ファン以外にも広く知れ渡るようになりました。




『Fantastick・Vampire The Movie』


初代の3年後にアメリカで公開された90分のアニメ映画です。

初代とは関係のない制作会社によるもので、原作の第1部の内容をベースに90分の尺に収まるように編集した内容で、筋書き自体はかなり原作に忠実です。

作画のクセが強く、やや劇画よりで、ダークな部分やバイオレンス要素を前面に押し出した大人向けの内容となっており、賛否が分かれていますが、限られた劇場でのみ公開され、ソフトも数量限定販売であったにも関わらず、カルト的な人気を誇る名作です。

ソフトはとんでもないプレミアが付いていて、現在では入手困難です。




『ファンタスチック・バンパイア(プロモ)』


日本で単行本が発売された際に制作されたプロモーション用の短編アニメーション。

内容は、PART1のダイジェストのようなものだが、15分と短い分クオリティは高い。

後述の映画版のベースになったと思われ、キャラデザ、声優、制作スタッフ等、多くの共通点が見受けられます。




『ファンタスチック・バンパイア』


日本で制作された劇場版。アメリカでも同時公開された。内容は『Fantastick・Vampire The Movie』をベースにしたもので、残酷描写を減らし、ポップな絵柄にリメイクされています。

最高傑作との呼び声も高く、国内外で高い人気を誇る名作です。

数あるアニメ版の中でも最も原作のイメージに近く、外見描写の少ない原作のキャラクターたちのイメージを確固たるものにしました。

現在では単に"アニメ版"と言った場合、本作を指している場合が多いです。

個人的には貴士弐一生がめちゃくちゃイケメンなのがツボです。他のキャラから浮くほどのデザインで、若干劇画より、それでいて『The Movie』ともまた趣きの異なるデザインです。

劇場パンフにて、本作の監督が個人的に貴士弐一生が好き過ぎたためのデザインであると解説されており、デザイナーに10回リテイクを言い渡した挙句、別のデザイナーに描かせてようやく決まったものだそうで……

それもあってか、他のキャラクターを手がけたデザイナーは、貴士弐一生の話題が出ると露骨に機嫌を悪くすることで有名です。

一時期などは、自サイトに貴士弐一生の名を書き込んだユーザーをそれだけで永久BANするほどでした。

旧地球時代の作品が次々と復元されていく中、本作のリマスター版の制作も進んでいるらしく、近い将来、我々も劇場で本作を観ることが出来るようになるかもしれません。



以上が過去に制作されたファンタスチック・バンパイアのアニメ版です。

残念なことにいずれも旧地球時代の作品であり、我々が視聴するのは困難となっています。

初代、プロモ版については、怪しい海外サイトでも漁れば視聴できるかもしれませんが、自己責任でお願いします……


"心を慰めましょう"などと言っておきながら、辛い現状を再確認するような形になってしまいましたが、近い将来、これらの作品が"歴史"に組み込まれるのは間違いないでしょう。



え?わたしの話がわからない?


慌てないでください。


いつか、わかることです。


ただ、それは、今ではない。




第一部も残すところ2話です。

そして、リバイバル版で取り扱うのは、ひとまず、第一部のみに限る予定です。


今回は、アニメ版についてお話いたしましたが、アニメ版といえば欠かせない"あれ"の話しをしていませんでしたね。

前回の更新から少し間が空いてしまったのには、とある理由がありまして……

ヒントは"オークション"。


それでは、次回お会いしましょう。

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