第4話密会

ぼくは 獅子宮公園の ライオンの銅像の前で 先輩を待っていた

五分くらいは 待った

そして 先輩が来た

先輩は 背後から ぼくの肩をトントンした

ぼくは 驚いた

まぁ 先輩は こういうことをやる性格であると知っていたが 驚いた

ぼくと 先輩は公園のベンチで話すことになった

今の時間は 午後七時くらいだ

公園には 誰もいなかった

ぼくと 先輩はベンチに座った

先輩はぼくの左隣に座った

ベンチがちょうど三人用であった

ぼくは 緊張していたため 一人分あけて座った

先輩が嫌いなわけではないのだ

ただ近いと 緊張をして 何もしゃべれなくなってしまうのだ


先輩「どうしたの? 急に呼んで?」

ぼく 「まぁ ただ 先輩に会いたかっただけです」

先輩「ほんと? 悩みとかなら聞くよ?」

ぼく「悩みですか~…。実は…」

先輩「何?何?」

ぼく「ぼく 今 好きな人がいるんですね」

先輩「そうなんだ~…」

ぼく「それで どうしたらその人との距離を縮められるかとか いろいろ悩んでいて…」

先輩「う~ん… 詳しくどんな人か分からないけど 話しかけてみるしかないんじゃない」

ぼく「話しかけるって どんなことをですか?」

先輩「その子の 趣味の事とか まぁ困ったら 勉強の事でも良いけど…」

ぼく「ほ~ 了解です」

先輩「悩み、解決できたかな? まぁ ちゃんと解決はできないかもしれないけど これからも話なら聞くよ✨」

ぼく「ありがとうございます。 ところで 先輩は受験生ですよね? 受験勉強 どんな感じですか?」

先輩「う~ん まぁ指定校推薦で行くつもり」

ぼく「へぇー そうなんですか?」

先輩「まぁ 指定校はとれたから 後は面接とかをするだけかな?」

ぼく「… そんなんですか…」

先輩「そうだ!話は戻るけど 好きな子って どんな子なの?」

ぼく「女の子だよ」

先輩「ふざけないでよ🎵 ちゃんとして❗(笑)」

ぼく「ぼくよりは 身長が低い子かな?」

先輩「まぁ それゃそうだわ! あれっ そういえば  今 身長 いくつ? 」

ぼく「185くらいかな…」

先輩「そうなんだ~! カッコいいじゃん…🎵 そんなに背が高いとモテるんじゃないの?」

ぼく「モテないよ… 背が高くてモテないよ」

先輩「そうなんだ~🎵 少し安心…」

ぼく「安心ってなんですか? 酷くないですか? ぼくだって いつか モテるんですから❗」

先輩「そのいつかが 今 かもよ」




先輩は ぼくに近づいてきた

ぼくは 緊張で汗が出た

先輩はぼくの手を握った

先輩の手は 温かかった

最初は 握られるだけであったが 数十秒経つと ぼくも慣れつきて 握り返したりもした

この状況を 第三者が見たら 僕たちはカップルに見えるのだろう

だが 告白は まだどちらもしていない

その後 先輩はぼくの左手を自分の肩の後ろに まわした

そして 先輩がより近づいてきた

ぼくも、一応 男子高校生のため 変な妄想を頭の中でしてしまった

その後 先輩は ぼくに寄っ掛かってきた

温かかった

また やわらかい感じがした

いつも元気でよくしゃべる先輩も このときは何もしゃべらなかった

ぼくも 黙ったままであった

先輩は ぼくの右手を 自分のもも(足)の上においた

その後 ぼくの右手をお腹の方にまわした

ぼくは 最初は少し緊張していた

だが だんだん慣れてきて 少しは大丈夫になってきた

しかし 今 また 緊張をし始めた

ぼくの中で これ以上の行為はダメという センサーが働いたのだろう

これ以上の行為は ぼくにとって不快でしかない

ぼくは 少し力を加えて ぼくの右手を自分の方へ戻そうとした 

しかし 先輩は少し抵抗した

そのため ぼくは 右手をぼくの方へ戻すことはできなかった

もちろん もっと力を加えれば できた

しかし 急にそんなことをしたら 先輩を怖がらせてしまう 先輩に嫌われてしまうと思った

ぼくは 抵抗を諦めた

すると 先輩はぼくの右手を 胸へとやった

ぼくは ドキッとした

女性の胸を触ったことなど もちろん 一度もないので 頭の中がパニックになった

まぁ 心を開いていない相手に 胸を触らせたりはしないとは 思った

普通の男子高校生なら これから 胸を揉むのかもしれない

しかし ぼくは とっくに これ以上はダメというセンサーが働いていた

もちろん そんなことはしなかった

しかし 先輩はぼくの右手を胸にやっただけではなく ぼくの右手を強く胸に当てたり弱く当てたりを交互に繰り返したのだ

普通の恋愛経験0の男子高校生なら 興奮して 鼻血を、出すかもしれないが

ぼくは そんなことも起きず ただ我慢をしていた

普通の男子高校生の我慢とは別の意味の我慢を…

苦痛で不快でしかなかった

このときは ぼくは恋愛に向いていないのかもしれないと思った

しかし、この出来事で 完全に先輩の事を嫌いになったわけではない

ぼくにとっての彼女(恋人という意味)というイメージは このような行為をしないで 一緒に出掛けてりする女の子である

そのため 先輩との今回の出来事は そこまで 快いものではなかった







次の日 ぼくは学校に行った

登校中に 昨日の事をずっと考えていた…

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天秤 竜田 ベンゼン @hoshimaru

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