とおいむかしのやくそく

五十鈴スミレ

とおいむかしのやくそく

 むかしむかし、人間嫌いの魔法使いがいました。

 彼は、過去に人間に裏切られたことがあるのです。

 大切な、何よりも大切だった人に裏切られた悲しみは、そのまま人間という生き物すべてへの憎しみへと変わりました。

 人間嫌いの魔法使いは、一人ひっそりと、誰も来ないような森の奥深くに住んでいました。

 何十年も、何百年も。

 長い長い時を、魔法使いはひとりぼっちで生き続けました。

 そう、彼は不老不死なのです。

 彼は、たった一つの方法でしか、死ぬことができないのでした。


 これは、生きることに飽きた魔法使いに訪れた、ある出会いのお話。





 コンコン、とノックの音が響いた。

 風で枝でもぶつかったんだろう、と男は思った。

 何しろこんな森の奥深くに人間が来られるわけがない。

 たまに来る客は森に住む動物たちくらいなもの。

 ノックをするほど知能の高い動物は、この森にはいなかった。


 コンコン、コンコンコンコン!


 気のせいや聞き間違いとはごまかせないような大きな音。

 大量の枝がこんなにテンポよく扉にぶつかることはないだろう。

 男はいぶかしみながら、魔法を展開させた。

 扉の向こう側を透かして見る魔法だ。

 不老不死の魔法使いを脅威として、討伐隊でも組まれたのかもしれない。

 人間世界にまったく興味がなかったために、彼らがどこまで自分のことを知っているのかも男にはわからなかった。


 杖を一振りすると、音も立てず魔法は扉に飛んでいき、扉の向こう側を男に見せた。

 そこにいたのは、十をいくつか越えたかという年頃の少女が、一人立っていた。

 かわいらしい顔に似合わず、動きやすい男のような格好。

 大きなバッグを背負い、一つにくくった茶色い髪はボサボサ、服や肌には土汚れやすり傷。

 けれどその瞳だけは、爛々と輝いていた。


「魔法使いさん、いらっしゃいませんか!?」


 少女は大きな声で、男を呼んだ。

 よく通る凛とした声には、確固たる意志が込められていた。

 これは、居留守はできなさそうだ、と男はため息をつく。

 今無視したところで、少女はきっと扉の外で何時間でも待つだろう。

 それなら、さっさと用件を聞いてさっさと帰したほうがいい。

 人間の言うことなんてちゃんと聞いてやるつもりはない。何を言われても聞き流せばいい。

 男は杖を一振りし、扉を開いた。

 ひとりでに開いた扉に驚いた顔をした少女は、男に目を止めると、輝かんばかりの笑顔を見せた。


「魔法使いさん……!」


 そのまま、何を思ったのか突進してきたので、男は自分から五歩分ほどの距離のところに結界を張った。

 結界に衝突した少女は尻餅をつき、きょとんとした顔をしてから男を見上げ、決まり悪そうに笑った。

 男の仕業だとわかっているだろうに、怒る気はないようだ。


「なんの用だ」


 埃を払いながら立ち上がった少女に、男は言葉少なに尋ねた。

 早くこの人間にどこかに行ってほしかったから。

 人間と関わり合いたくない。

 傷つくだけなら、一人でいたほうが何倍もましだ。

 どうせこの少女だって、自分の都合を優先する。

 魔法使いの気持ちなんて、誰も考えない。


「久しぶり、魔法使いさん。……もう、二百年以上前のことなんて、覚えていない、かな?」


 少女は少し悲しげに微笑んで、そう言った。

 久しぶり。二百年前。

 男は目を見開き、少女を凝視した。

 顔にも、姿形にも、声にも、面影はなかった。

 ああ、けれど、「魔法使いさん」という呼び方は、とても懐かしい響きがあった。


 信じられなくて、男は瞳に魔力を集める。

 少女の魂の色を確認しようとしたのだ。

 魔法使いの瞳が、金色に輝く。

 ただの人間には見えないものを見通す、嘘を許さない、黄金の瞳。

 少女の魂は、たしかに、過去に会った彼女と同じ色をしていた。


「わかってくれた?」


 少女の声はうれしそうに弾んでいた。

 男が何を確認したのか、わかったのだろう。

 どうやら彼女は、現世で新しい生を受けたらしい。

 男の目のことを知っても、怖がらなかったただ一人の人間。

 ――魔法使いを裏切った、憎らしい人間。


「きゃっ!」


 少女の悲鳴は、もはや魔法使いの耳には届かなかった。

 魔法で少女を浮かせて、杖を一振り。それだけで少女は扉の向こうまで飛んでいった。

 少女が立ち上がるよりも前に扉を閉め、魔法で厳重にロックをかけた。


「帰れ」


 扉の外に、それだけ言葉を投げかけた。

 ドン、ドン、と扉を叩く音が響く。

 耳障りな音に苛立ち、男は外の音が一切聞こえないように魔法を使った。

 あらかじめ、窓からは家の中が覗けないようになっている。男はさらに、中からも外の様子が見えないようにした。

 少女の姿を、ほんの少しでも見たくはなかったから。

 音は聞こえない。外の様子もわからない。

 何も反応がなければ、いつかはあきらめるだろう、と。

 頑固な彼女の性格をわかっていながらも、男は知らぬふりをした。


 これは、出会いと呼ぶのか、再会と呼ぶのか。

 ただ、男にとっては最悪の事態であることは、間違いなかった。



  * *



『好きよ、大好き。魔法使いさんは私の神さまだわ』


 金色の巻き髪をなびかせて、彼女は微笑む。

 男が神なら、彼女はまるで天使のように男には見えた。

 はかなげな笑みは、今にも天へと昇っていってしまいそうで、男の不安をかき立てる。


 彼女は生まれつき身体が弱かった。

 小さな村には、年老いた薬師がいるだけ。彼女の病を治す手だてはなかった。

 男と彼女の出会いは、偶然だった。

 子どものころから不思議な力を持っていた男は、その力のせいで一所にとどまれず、様々な地を巡っていた。

 たまたま一夜の宿を借りたのが、彼女の家だったのだ。

 見ず知らずの怪しい男に、笑顔を見せてくれた彼女。男は一目で恋に落ちた。


 彼女の病気をなんとかしたいと思った男は、自らの魔法の力と知識を使って、薬を作った。

 病気を治せるわけではない。けれど症状を和らげ、痛みを取り除くことのできる薬。

 その薬さえあれば、彼女は普通の人と同じくらい動き回ることができた。

 薬を飲み続けていれば、きっと五十年は生きられるだろう。

 男の作った薬は、それだけの効力があった。

 彼女は男を命の恩人だと慕い、男は彼女を愛した。

 しあわせな時間は、長く続くはずだった。

 彼女が、薬を飲むことをやめさえしなければ。


『ねえ、魔法使いさん。魔法使いさんには唯一の人が必要なんでしょう? いつかきっと、私を魔法使いさんの唯一にしてね。魔法使いさんの魂を、私にちょうだいね』


 そう約束した彼女は、ある日、驚くほどあっけなく死んでしまった。

 彼女の部屋には、何十日分もの薬が残されていた。

 飲んだと嘘をついてまで、自分の命を縮めた理由はなんだったのか。

 男には今でもわからない。


 わかるのは、男が一人で取り残されたことと。

 彼女が、男との約束を破った、ということだけだった。



  * *



 少女がやってきて、十日後の夜。

 遮蔽の魔法をかけていたことすら、すっかり忘れそうになっていたころ。

 さすがにもういるはずがないだろう、と男は魔法を解いた。

 念のために扉を開けて確認してみたが、そこに少女の姿はなかった。

 面倒事が去ってよかった。そう、思っているはずなのに。

 どこか、心の片隅で、落胆している自分がいるような気がした。


「あ、魔法使いさん!」


 喜びを凝り固めたような明るい声が聞こえて、無意識に視線を遠くへと向けていた。

 十日前に現れた少女が、こちらに駆け寄ってきている。

 近くの川で水浴びでもしたのか、十日前よりは見られる姿になっていた。多少、だけれども。

 まだ、いたのか。

 男はチッと舌打ちをし、きびすを返した。


「待って!」


 魔法で扉を閉める直前に、呼び止める声が響いた。

 杖を振ろうとした手が、途中で止まる。

 言うことを聞く必要などないはずなのに、意志とは関係なく、魔法が使えなくなった。

 無意識的に、少女の声に、少女の言葉に縛られている自分がいる。

 イライラする。何もかもが。

 思えば、十日前からずっとそうだ。

 忘れそうになっていたなど、本当はそんなことはなかった。

 ずっと、扉の向こうが気にかかっていて、気にしている自分に苛立って。

 いや、もしかしたら。

 この苛立ちは、二百年も前から続いているのかもしれない。


「久しぶり、魔法使いさん」


 少女は、十日前と同じ言葉を口にした。

 たしかに久しぶりだ。二百年ぶりなのだから。

 人間には長すぎる、遠すぎる久しぶり。不老不死の魔法使いにとっても、長かった。


「覚えていてくれたのね。……うれしい」


 震える声でそう告げる少女に、男は目の前が真っ赤に染まるようだった。

 何が、うれしい、だ。

 イライラが最高潮に高まって、男は勢いよく振り返った。

 少女の心をズタズタに引き裂くような、一生傷に残るような罵声をあびせてやろうと思った。

 ……けれど、少女の顔を見たら、暴力的な感情は潮が引くように消えていってしまった。


「また会えたら、話したいことがたくさんあったんだけれど……全部、どこかへ飛んでいっちゃった」


 少女は、笑いながら、泣いていた。

 琥珀のような澄んだ色をした瞳から、ぽろぽろと次々に涙をこぼして。

 口は不格好に笑みを刻んでいて。

 お世辞にもかわいいとは言えない泣き方だというのに、きれいだ、と思ってしまった。


「会えて、うれしい。すごく、すごくうれしい……」


 震え、かすれ、聞き取りづらい声は、それでも喜びを音にする。

 八つ、九つ、十。

 こぼれていく雫の数は数えきれない。

 その雫の数だけ、男の心に広がる思いがあった。

 憤り、憎しみ、恨み、苦しみ。そんな激しく暗い感情ばかりではなく。

 寂しさ、悲しさ、そして……よろこびや、いとおしさ。

 痛いほどに胸がしめつけられる。

 この感覚を、男はよく知っていた。

 二百年前、彼女に感じていたものと、同じもの。


――ああ、結局俺は、同じ人に恋に落ちるのか。


 そうしてまた一つ、男の心に広がる思い。

 それは、あきらめ。

 もう、少女を無視することなどできはしない、と。


「どうして、俺を置いて逝った」


 初めて、拒絶以外の言葉をかけた。

 何度も何度も、数えきれないほどに、胸のうちに思い浮かんだ疑問。

 彼女はどうして死んだのか。どうして、死を望んだのか。

 あれは、消極的な自殺だった。

 薬を飲まなければどうなるのか、彼女はしっかり理解していたはずなのだから。


「ずっと、苦しかったの」


 涙声で、少女はぽつりとそうつぶやく。

 外見が前世の彼女とはまったく違うように、声の質もやはり違う。

 澄んだ鈴の音のようなきれいでか細い声ではなく、張りのあるよく通る声。

 けれど変わらず、まっすぐに、男の心にまで届く声だ。


「魔法使いさんの力のおかげで生き長らえていることが、魔法使いさんの負担になっていることが、苦しくて悔しくて情けなくて嫌だった。感謝の気持ちと一緒に、自分の身体への不満が、どんどんたまっていって。私は、私が恨めしかった」


 何度かしゃっくり上げながら、少女は語る。

 過去の、前世の偽らざる本心を。

 何もかもが初耳だった。まったく気づかなかった。

 だって、彼女はいつも笑っていたから。

 男と会えてうれしいと、男のことが好きだと、そう言って笑ってくれていたから。

 笑顔の裏にはそんな思いが隠されていたなどと、考えもしなかった。


「あのときの私では、胸を張って魔法使いさんの隣には立てないと思った。……変わりたかったの」


 赤みを帯びた薄茶の瞳が、男を捕らえる。

 あの日。

 男を好きだと、神さまだと。男の唯一にしてほしいと。

 そう告げたときと同じ、強いまなざし。

 男を惹きつけて離さない、一対の尊い宝石。


「死んでは、意味がないだろう」


 何を考えるよりも先に、男の口からは恨み言がこぼれた。

 彼女が一人で死んでしまったせいで、男は二百年も無為な時を過ごさなければならなくなった。

 ただ、彼女を恨み、人間を呪う日々。

 楽しいことなど何もなく、心安らぐ時間などわずかにも存在しなかった。

 たしかに、彼女にも考えがあったのだということはわかった。

 けれど彼女の苦しみが、男の二百年の苦しみに匹敵するものだとはどうしても思えなかった。

 そもそも、比べられるようなものではないのかもしれないけれど。


「毎日悩んでいたときに、魔法使いさんみたいな、不思議な目を持った人と出会ったの。その人は、遠い未来、それこそ来世まで見通せる目を持っていたわ。私の来世を、その人に見てもらったら、とても健康で明るい女の子だった」


 その人物に男は心当たりがあった。

 男のように、不思議な力を持つ不老不死の人間――それはすでに人間とは呼べないのだろうが――は、他にもいる。

 不老不死同士で夫婦となる者、相方となる者、一人で放浪する者と様々だ。

 長い年月を生きているうちに、男もその中の何人かと相見えたことがあった。

 いつも両目に布を巻いている青年と出会ったのは、今から二百五十年ほど前だったか。

 誰にも魂を渡していなければ、今も生きているのだろうが、まったく余計なことをしてくれたものだ。


「その子になりたい、って思ってしまったの。その子になって、あなたの隣に立ちたいって」

「そんな、ことで……」


 そんなこと、と。

 彼女の気持ちを知らなかった男が言ってはいけないのかもしれない。

 けれど、この二百年を思えば、ただ納得することもできなかった。


「ごめんなさい、ごめんなさい! 私のせいで、あなたの心に深い傷を残してしまって。あのときの私は、ただ必死で、自分のことばかりで、魔法使いさんのことまで考えられていなかった……ひどい子で、ごめんなさい」


 悲痛な叫びが、少女の泣き顔が、男の心を揺り動かす。

 冷静な思考など、すでに失われている。

 もう、男の目には少女しか映っていない。


「君のせいだ。君のせいで、俺は……」


 何を言いたいのかもよくわからぬまま、男は口を開く。

 痛い。苦しい。つらい。

 どうしたらいいのかわからない。

 彼女の残した傷痕は、今もまだじくじくと痛みを持っている。

 彼女はもういないのだ、と。自分は裏切られたのだ、と。

 そう身にしみて思うたびに、男の傷は深くなり、血を流した。

 忘れることもできずに、恨みや憎しみ、寂しさばかりが募って。

 すべてを拒絶することでしか、自分を保てなかった。


「ごめんなさい、魔法使いさん。それでも、あいしているの。あなたがここにいるって噂を聞いて、いてもたってもいられなかった。魔法使いさんに会いたいって。魔法使いさんと、今度こそ同じ道を歩んでいきたいって」

「今さら……」


 彼女が望むなら、男は短い生でもかまわなかった。

 彼女が生きたいだろうと思っていたから、薬を作っただけのこと。

 一人置いて逝かれたことこそ、最大の裏切りだった。


「君のせいで、俺は今も苦しい。君は償うべきなんだ」


 一歩、一歩、男は少女に近づいていく。

 少女は断罪を待つ犯罪者のように、青白い顔をして、けれど男から視線を外すことなく見つめ返している。


「私にできることなら、なんでもするわ」


 清々しいほどに、はっきりとした声だった。

 わずかな迷いもそこには感じられない。

 迷いなど、とうの昔に捨ててきたのだろう。

 男に会うために、一度入ったら出られないとまで言われるこの森に分け入ってきたのだから。


「君は、許されないことをした」


 少女の目の前にまで来て、男はそう告げる。

 視線で刺し殺すことができたなら、少女はすでに息をしていないだろう。

 刺し違えるような強い視線を交わし合う。

 先に動いたのは、男のほうだった。


「――ずっと、傍にいろ」


 力いっぱいに腕を引き、体勢を崩した少女を抱きとめる。

 前世とは違い、生命力の強さを感じさせる身体は、それでも細く軽く、男の腕の中にすっぽりと収まった。

 反射的にか震えた肩を、放さないとばかりに男は強く強く抱く。

 もう二度と、このぬくもりを失うことはできない、と。

 腕に捕らえて、ようやく思い知った。

 肺腑にしみ入るほどに感じる、愛おしさ。

 涙が一つ、こぼれ落ちた。


「君の一生をかけて、俺に償ってくれ。……そして、今度こそ、俺の魂を受け取ってくれ」


 男は抱きしめる力をゆるめず、心の底から、懇願した。

 少女と一緒に生きて、少女と一緒に死にたい。

 男のすべてを、受け止めてほしかった。


「……私を、魔法使いさんの唯一にしてくれる?」


 消え入りそうな声で、少女はそう問いかけてきた。

 喜びと、期待と、不安と、安堵と、罪悪感と。

 複雑な響を持った声音だった。


「もう、ずっと、君が唯一だった」


 男は、ふっと笑みをこぼした。こうして笑うのも二百年ぶりだろう。

 二百年前のあの時から、彼女が、彼女だけが男の唯一だった。

 だからこそ、許せなかった。否、今も許せずにいる。

 許せないから、放せない。

 男はもうこれ以上、一人でいるのは耐えられない。


「……好きよ、大好き。魔法使いさんは、私の神さまだわ」


 昔と同じ言葉を、昔と違う声で、少女は紡ぐ。

 笑顔にあふれていたあのころとは、何もかもが違っていた。

 あの笑顔が、彼女の苦しみの上に存在していたのなら、涙を見せてくれる今のほうがずっといい。

 二百年は無駄ではなかったのかもしれない、と、ほんの少しだけ思えた。


「魔法使いさんの魂を、私に、ちょうだい」


 言葉と共に、背に回された手がぎゅっと抱き返してくる。

 二人の想いが重なり合っていることを強く実感する。

 一度は破られ、裏切られた約束。

 遠い昔の約束が、今、しっかりと結びなおされた。


 もらってくれ、と少女の耳にささやきかけると。

 二百年間の暗雲を晴らすような、まばゆくうつくしい太陽が、顔を見せた。





 不老不死の彼らが死ぬ、たった一つの方法。

 それは、己が唯一と定めた人間に、魂を明け渡すことでした。

 唯一の人間が現世を去るその時、一緒に黄泉路へと連れて行ってもらうのです。

 不老不死の彼らは、とても寂しがり屋で、一人で死ぬことができなかったのです。


 そうして、不老不死の魂がまた一つ、すくわれたのでした。

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