応援コメント

第六十四回 苟晞は漢を拒んで汲桑を殺す」への応援コメント


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    通俗續三國志二十四回での伏線、『壬申の年、苟道将は避けるべし』がついに実現し、すっかりそのことを忘れていた汲桑も死にました。火計に遭った時に思い出すシーンがあればなお良かったですね。呂兄弟については、フェードアウトよりは見せ場に恵まれたと考えるべきでしょうか。

    曹嶷は元々は軍勢を率いるほどの高い地位の武将ではなかったのですが、劉淵のお気に入りらしく、方面司令を任されるほどになってきました。大会戦の劉曜の補佐としての活躍や統率力や人望が認められたとも考えられますが、不審な動きのある石勒・張賓への牽制ともとれますね。

    これで漢軍にいた抜群の剛勇の持ち主は、齊萬年・王彌・劉霊・関防・楊興寶・劉曜・石勒・汲桑のうち、四名がいなくなり、関防も高齢のためか以前ほどの強さはなく、王彌・劉曜・石勒の三名になりました。時間の経緯を感じます。

    三国志後伝でゲーム武力をつければ、私の評価はこの通りです。この後で90代前半の人物は追加されますけど。100と99はどちらにするか迷いましたが、これはあくまで後伝なので。漢軍でこの次ぎに強いのは姜飛か張敬なのかなと思います。汲桑と楊興寶の歩将はクリティカル率が高いですが、防御も低く、飛び道具や計略に弱い特殊ユニットです。

    武力
    100 齊萬年
     99 周處
     98 劉霊
     97 劉曜・祁弘
     96 王彌・張方
     95 石勒
     94 汲桑・楊興寶
     93 関防・北宮純
     92 許戌
     91 夏侯駿・姫澹

    【追伸】
    >史実では東萊の人とされ、青州で自立していましたから、
    曹嶷は、王彌と同郡出身でしたな。劉伯根も同じで、決起した惤県近くの豪族か遊侠出身っぽいですね。山東も自立しやすい土地ではあるようですな。四川や江南に比べて守りにくいのが難ですが。

    >周處が意外と強くてビックリでした。
    周處は「晋書」や「世説新語」にあった「周處除三害」の故事が流通して、現在では京劇にもなっており、おそらくはこの時からすでに名は知られていて、敵でありながら、ゲスト出演に近い感じで、齊萬年とも互角に戦っています。初めからライバル設定している(あの周處と互角! 齊萬年って強い!と思わせる)ものと判断します。

    こういった講談において、他の作品の強い人物が出てくる時は別格の扱いを受けるのは、「水滸伝」の十節度使、岳飛小説関係のゲストキャラとしての関勝・呼延灼などの例があります。

    作者からの返信

    【追記を受けて】

    〉曹嶷は、王彌と同郡出身

    そうですね。
    山東半島は内陸部とは気候が違い、多湿な地域だそうで、内陸部の文化的とはやや断絶があるようです。蜀や陝西と同じく、山東も地域的には自立志向があったのかも知れませんね。齊人ですし。


    〉豪族か遊侠出身

    豪族は土地兼併の結果としてどこでも発生しますが、遊侠は交易に伴って発生するように思います。江戸時代の任侠もそうなんですよね。
    だから、遊侠は物産を他地域に搬出する産地や流通の要衝、関や津に多かったはずです。

    地縁で固められた農業中心の経済圏は豪族を中心とした秩序があるから遊侠の活躍の場は少なく、別の秩序が交わる交易や地域を跨る流通の場で遊侠は必要とされたはずなんですね。

    そう考えると、遊侠や任侠は異なる秩序間の仲介サービス業兼同業者団体みたいな感じになります。曹参には「獄と市を厳しく取り締まると逆に治安が悪くなるから寛容を旨とせよ」と言った記事が史記か漢書にあったはずですが、これは齊国の宰相から中央に転任する際の発言なんですよね。
    つまり、前漢初期というより戦国時代から山東では活発な遊侠の活動があった、と推測してもよいのかな、と思います。

    その社会的階層が王彌や曹嶷の活躍を支えたのかも知れませんね。胸熱。


    〉周處

    なるほど。
    客演みたいな扱いだったわけですね。たしかに、有名な講談や演劇から客演してもらえば、登場人物のスゴさを伝えやすいですよね。
    ゴジラ対モスラ、、、失礼しました。

    ご承知の通り、周處は単なる武人ではなく、『風土記』という江南の地理風俗に関する著作を物しており、『博物志』を著した張華と同じく学者肌の一面もあります。
    残念ながら散逸して逸文が残るだけですが、現存していれば『荊楚歳時記』と並んで文化習俗を今に伝えてくれていたはずで、文化史に興味がある人間としては大変に惜しい。。。

    文武両道のスゴイ人だったわけで、さらに逸話も面白いから、人気が出るハズですよね。





    こんばんは。

    〉壬申
    永嘉6年、西暦312年ですか。司馬衷の死から6年が過ぎていますが、司馬越の死と洛陽の失陥は前年の311年ですから、時系列をいじっていますね。
    ちなみに、312年は桓温が生まれた年でもあります。


    〉曹嶷

    史実では東萊の人とされ、青州で自立していましたから、配慮されたようですね。本作ではわりといい役回りを与えられています。


    〉時間の経緯を感じます。

    263年の蜀漢滅亡から半世紀ほど過ぎていますからね。仕方ないところです。みんな60から70代ですよ。


    〉ゲーム武力

    ふうむ。齊萬年が最強ですか。
    作中ではそんな感じですよね。

    周處が意外と強くてビックリでした。
    そうかー。陶侃のが強そうですが、イメージは人によりだいぶ違いますね。

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