応援コメント

第十七回 東海王司馬越は長沙王司馬乂を殺す」への応援コメント


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    いよいよ、八王の乱も大詰め第七幕が終わりました。恵帝にとっては最後の希望である長沙王・司馬乂が死に、野心に満ちた三王が残り、完全に悪魔が微笑む時代(笑)となりました。なお、東海王・司馬越は三国志後伝だけではなく、資治通鑑でも悪役で、ただ単に命欲しさではなく、謀略として長沙王を捕らえたこととなっています。

    恵帝は、三王の誰かが勝ち残った後に、用済みとして殺されるか、無理に禅譲させられるか、完全に意志を奪われた傀儡となるか、どれかの運命しか待っていなかったと思われます。もはや、恵帝に天命を感じるものはほとんどいないでしょうから。

    史実におけるこの後の八王の乱は誰にも感情移入できず、読むに耐えがたいものになりますが、酉陽野史が大会戦から、成都王・司馬穎をある程度は善人に描いており、これからは成都王に感情移入するようにしているのが救いでしょうか。正直、三国志後伝がなければ、八王の乱は資治通鑑での飛ばし読みしていたかもしれません。

    リストでは執政として残った三王が権力を分け合う形とし、第十八回にまたがりますが、羊献容は廃位され、司馬覃は廃太子となり、清河王に戻り、司馬穎が太弟(皇帝の位を継ぐ皇帝の弟)となります。

    (帝室)
    恵帝:司馬衷
    皇后:羊献容→空位
    太子:司馬覃→空位
    執政:司馬乂→司馬穎・司馬顒・司馬越

    (八王)
    ✕長沙王・司馬乂
    成都王・司馬穎
    河間王・司馬顒
    東海王・司馬越
    汝南王・司馬亮(死亡)
    楚 王・司馬瑋(死亡)
    淮南王・司馬允(死亡)※八王にいれる説あり
    趙 王・司馬倫(死亡)
    梁 王・司馬肜(死亡)※八王にいれる説あり
    斉 王・司馬冏(死亡)

    (親王公)
    瑯琊王・司馬睿
    南陽王・司馬模
    呉 王・司馬晏
    范陽王・司馬虓
    東瀛公・司馬騰
    東安王・司馬繇
    ✕ 新野王・司馬歆
    予章郡王・司馬熾
    東平王・司馬楙
    清河王・司馬覃

    追伸

    >それだけに整理して掘り下げると面白いのかも知れませんが、
    >やっぱり面白くないかも。悩ましい。

    多分、余程好きでなければ、面白くはないかと(笑)あまりにも短絡的な私権化か公論の暴走というのは、なかなか理解しにくいからですね。ひょっとしたら、現代でも多く見られる光景かもしれませんが、分析できるということがその熱情と遠ざかることですから。

    >手元の十八章は章題が難しいです。
     
    八王呑噬:成都王司馬穎・河間王司馬顒
    でどうでしょう?

    作者からの返信

    こんにちは。

    〉完全に悪魔が微笑む時代(笑)

    もはや恵帝司馬衷に敬意を払う者はなくなり、いよいよ晋の行く末が危ぶまれます。もはや権威も何もあったもんじゃない。訳していてもなかなかツライものがあります。


    〉司馬越

    完全に悪役なんですね。しかし、彼には彼の動機があったはずで、そのあたりを深掘りした小説も読んでみたいものです。


    〉成都王・司馬穎をある程度は善人に描いており、これからは成都王に感情移入するようにしている

    そのようですね。それにしても、善い終わりを迎える見通しが全然ありませんが。。。
    八王の乱は「何かやってんな」程度しか認識できませんでした。錯綜しちゃってもう。。。それだけに整理して掘り下げると面白いのかも知れませんが、やっぱり面白くないかも。悩ましい。


    〉司馬穎・司馬顒・司馬越

    枝が茂って幹が枯れる、ですね。曹魏を反面教師にした晋の末路でありますが。曹叡が無気力なら、こんな感じになったのかなあ。曹魏にはまだ後漢から続く皇帝の権威があったように思いますが、このあたりが東晋に始まる南朝の皇帝権の弱さを生んだのかも知れませんね。

    手元の十八章は章題が難しいです。なんかもう死にまくり。。。



    〉多分、余程好きでなければ、面白くはないかと(笑)

    そうかもしれませんね。
    どこか感情移入できないと面白くないはずですし。
    事実を羅列されてもなあ、という感じになりそうです。


    〉八王呑噬:成都王司馬穎・河間王司馬顒

    ほら、やんごとないお方も退場されるじゃないですか。それが引っかかるんですよね。

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