第二回 齊王司馬冏は驕横して禍を起こす
それまでの
朝廷の万機を
▼「何勖」は『後傳』は「何勗」、『通俗』は「何最」とするが、『
それらが詰める官署を建て増し、書院と邸宅が棟を並べて屋根が重なる様子は
人を推挙するにも百官の議論を
いよいよ齊王の威勢は洛陽を震わせて畏れぬ者がなくなった。
※
▼「顧榮」は
王府に入って登用された者たちを観るに、いずれも古くから齊王に仕える者ばかり、それが齊王の威勢を
顧榮はそれを憂えて次のように上書した。
切に聞くところ、古人に「謙譲であれば利益を受け、満ちれば損を招く。高職にある者は顧みざるべからず」との言がございます。また、「驕らなければ能を競う者が訪れず、誇らなければ功を争う者は現れない」とも申します。殿下のなされるところは、恣に驕り誇ってその勢は群下を圧倒しております。これは君子のあるべき姿とは申せませぬ。
学業により人に驕ろうとすれば「
▼「田子方」は戦国時代の人、『
伏して願うところ、殿下は謙譲に務めて
▼馬援と公孫述のくだりについて、『後傳』では「勿使馬援起子揚之笑可也」として『通俗』では「馬援をして
かつ、勢は時が経てば失われ、勢が失われれば傾くのは
ただ殿下が分に安んじて時機を測り、自ら処するに平易であれば、鬼神は善行に幸いして謙譲に福を
齊王はその上書を読むと怒って引き裂き、地に投げ捨てた。
「小人の無知の言など聞くに及ばぬ」
顧榮はそのことを知り、齊王は大きな禍に
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