だって、この世界はどこまでも広がっているのだから!

夢現つにお伽を旅したことがある。微睡みの中で小さな星を見つけたことがある。
そして世界は無色で味気なく何もかもが詰まらない。
それが現実。何も起こらない。それでいい。
現実はそうであるべきだ。
そうでなきゃ楽しみが無くなる。
だだっ広いたった1つの空虚な観測され続ける世界は退屈で、儚い無数の自分だけが見る世界が楽しみだった。
失われるまでは。
消えちゃうまでは。

そんなお話。夢から醒めたく無かった人が、夢から醒めるための不思議な戦いに巻き込まれてしまった、それだけのお話です。