宇宙人についてお話しよう
本日のアリスちゃんのファッションは巫女服にロングヘアーです。巫女服はいいものです。心が洗われます。髪色は金のままだけど。こういうことすると巫女さん警察の方が「巫女は黒髪以外は国外追放。バイト巫女やなんちゃって巫女は死罪」とかおっしゃられますけども我々は公権力に屈しません! というか金髪巫女ってのもひとつの属性として成立してると思いませんか。行ってみたいと思いませんかフフッフー。
「この時期に和服って寒そうですよね。私には関係ないですけど」
「オシャレはガマンとも言うからしょうがないんじゃよ」
本当はお正月の時期に合わせて巫女装束にしようかと思ったんですけど急遽スケジュールがアレしたもんですいませんね。ていうか前回もクリスマスに合わせてサンタ服にするべきだったよね。ミニスカサンタを期待していた全国二億六千万のアリスちゃんファンのみなさんごめんなさい。もしくは巨大ロボットの話だったんだしロボアニメによく出てくる謎のピッチリスーツとか。後から色々思いついても後の祭り! まあ過ぎたことよ。切り替えて行こう。
「というわけで、今回のお題は前回ちょろっとだけ話に出ました『宇宙人』で。まずアリスちゃん、宇宙人っていると思う?」
「少なくともいないと断言することはできませんね」
「優等生的な回答じゃのお!」
まあいわゆる悪魔の証明ってやつだね。絶対にいないって言いきるためには宇宙全部を隅から隅まで調べ尽くさないといかんわけですから。そんなん無理。お釈迦様とかならできるんじゃないですかね。シャカVSエイリアン、今冬公開予定。御仏の慈悲の心は残虐極まりない敵性宇宙人を解脱させることができるのか!? こうご期待!
「宇宙にはそれこそ数え切れないほどの星があるわけですから、いる確率は低くはないとは思いますけどね」
天の光はすべて星だからね。億とか兆じゃ追いつかないくらいもういっぱいですよ。いっぱいおっぱい僕元気。
「まあ、それと地球人類が接触できるかどうかとなると話は別ですけど」
「聞き捨てならないわね!」
「誰なんですかそれは。星の数が沢山あるとはいえ、宇宙の広さもまた想像を絶するほど広大ですから。クリアしなければならない条件として、まず同時期に人類と別種の知的生命体が存在しているというのがあります。生命は興亡を繰り返すものですからね、地球人類の歴史なんて宇宙から見ればほんのまばたき程度の時間にも満たないでしょう。そのまばたき程度の時間に同時に他の知性体も存在しているとなると中々難しいと思います。そして次に、人類もしくは相手側に宇宙進出できるレベルの技術があること。人類は太陽系内ですら四苦八苦しているわけですから、外宇宙探査が可能になるのにどれほどかかることか。向こうから来てくれればいいですが、こちらができないものを相手に期待するのもどうなんでしょう。フィクションに出てくる宇宙人は大抵恒星間航行ができるような高度な文明を持っていることが多いですけど、実際は人類より遥かに劣る技術しかない可能性もあるわけですし……。そして最後に、ご近所さんであることですね。たとえ同時に高い文明を持った知性体が存在していたとしても、広大という言葉では表せないほどに広い宇宙の端と端に存在していたりすれば、とても接触することはできないでしょう」
おっほぉ。そう言われるとすごい難易度な気がする。でも壁は高いほど燃える! ハードルは高いほどくぐりやすい!
「距離の問題なんてワープ航法でちょいちょいですよ」
「ワープ……空間をゆがめたりワームホールを通るなどして光速を超える速さで移動する方法ですね。それでも宇宙横断なんてできるとは思えませんけど。というか実現のめどすら立っていない技術を引き合いに出されても困ります」
おっしゃるとおり!
「嫌じゃ嫌じゃー。宇宙人とファーストコンタクトしたいんじゃー」
「そもそも宇宙『人』というのもどうなんでしょうね。人類が想像する地球外生命体は手足が四本に目がふたつで、と人型であることが多いですが、もっと地球の生命からは似ても似つかないような姿のものが現れる可能性もあると思いますけど」
「そこはほら、収斂進化とか……。それに人型じゃないのもいるよ! タコとかイカとか」
収斂進化っていうのは似たような環境に置かれると似たような姿や特性を得るとかいうやつです。残念ながらいやらしい話ではないです。
「知性を持つに至る進化の過程で似たような姿になる、ということですか。まあ地球型の惑星で育った生物ならそういうこともあるかもしれませんが……。たとえば地球と全く違う環境の星で生まれた地球のものと全く違う生命だとすれば、言語が違うなんてレベルでなく、精神構造が異質すぎてコミュニケーションが取れないという可能性も」
「想像を絶する姿で理解不能とかなると名状しがたい方向性に行ってしまうので……」
そっちも好きだけどね。正気度が危険なので今回はNG。
「というか人類の想像を超えた種族! とかなるともう何も話せないよね。なにせ想像を超えてるんだもん。たとえ想像でも話せてる時点でもう想像を超えてないわけだし。想像がゲシュタポ崩壊しそう」
「ドイツの秘密警察は関係ないですが確かにそうですね」
「それとだね。コミュニケーションとか全然取れないし知性もあるかわからんとかなってくるともうそれはエイリアンじゃなくて単なるモンスターになっちゃうからね」
「それじゃダメなんですか?」
「ダメっていうかね。そりゃ別物だから。別ジャンルだから。別カテゴリだから。カテゴリって何回も言ってると段々そういうゴリラみたいに聞こえてくるよね」
「最近発言の適当さがひどくなってませんか?」
「マジで?」
常に真摯に応答してるつもりなんですけど。紳士淑女老若男女のみなさんにもお楽しみ頂けるように。レディースエーンジェントゥメン! ボーイミーツガール! ロマ○スの神様!
「さっきは人型が多いって言ったけど実際色々な宇宙人が想像されてまさあね。リトルグレイとか比較的人に近いものからケイ素生命体だの精神生命体プラズマ生命体となんだかよくわからないのが盛りだくさん」
「人間の想像力ってすごいですね」
「色んな人が色んな想像をしてそれに刺激を受けた人が新しい想像をして……の無限ループよ。そうやってどこまでも想像と創作の世界は広がり続けていくわけだ」
「珍しくまともなこと言いましたね」
「惚れたか? 惚れ直したか?」
「ハイハイ惚れました腫れました」
「やったぜ。アリスちゃんフラグ成立!」
「申しわけありませんが私は攻略対象外キャラです」
「くそったれええええ!!」
一番ドストライクなキャラが攻略できなかったりシナリオ上不遇だったりするとほんともうぶん殴ってやりたくなりますよ! 聞いてんのかコラ! オイ!
「気を取り直して……ちょっと宇宙人の類型でもまとめてみようか」
「そうですね……まず大別すると、知性体と非知性体でしょうか」
「さっき言ったアレで言うと、エイリアンとモンスターね」
「そうなります。知性体は更に技術力に秀でている超文明パターンと、生身で宇宙空間を渡ってきたりする超生物パターンがありますね」
「前者は空飛ぶ円盤とかなんか一瞬で人間を消し飛ばすビームとか色々面白ガジェット出してくるのが好き」
それほんとに実用性あるの? みたいなのが出てくるのもご愛敬。以前のロボットの話じゃないけど足ヒョロッヒョロの兵器とか。あんなん足払いされたら終わりそうだよね。
「そんな超技術がある割には何故か人類に負けますよね大抵」
「それはほら……人間には知恵と勇気があるから」
知恵と勇気と愛と友情と努力と根性と俺とお前とダイゴローがあれば宇宙人など恐るるに足らずよ。他にもシュ○ちゃんとかウィ○スミスとかもいるから多い日も安心。
「後者はほぼモンスターですね。モンスター的エイリアンというか知性のあるモンスターというか」
「まあ必ずしも分けなきゃいけないわけでもないし。というか今勝手に分類しただけだしね!」
良い子のみんなはお友達にこういう風な分類があるんだぜ! とか語っちゃダメだぞ! あくまで俺とアリスちゃんが言ってるだけだからな!
「そしてそういう異種と人類が遭遇した場合、どんな展開になるか。アリス君、前に出て答えなさい」
「前ってどこですか? 対決、和解、それと地球が舞台ではない、もしくは遠い未来などが舞台の場合、既に共存しているなんてパターンもありますね」
「対決ってのが一番お話としてはわかりやすいね。まあその分テーマというかメッセージ性みたいなのは薄くなりがちだけど」
「そういう意味では和解はお話づくりが難しいですね。人類同士でもわかりあえているとは言いがたいのに、違う星の生命と仲良くなるというのは……。テーマとして面白くはありますけど」
「まあ、正解がわからない問題みたいな感じだからね。そんで最後に関してはもう単なる舞台装置というか世界観演出みたいになっちゃってるからねえ。色んな宇宙人でごった返してる世界みたいなのも悪くはないけども、SFというかスペースオペラの領域だねそっちは」
「獣みたいだったり爬虫類みたいだったり、見てて楽しいのでそういうの私は好きです」
「そんなもんより俺を見たほうが楽しいぞ! ほらほら!」
聞いて驚け見て笑え!
「おにいちゃんは見ててきもちわる……いえ、気持ち悪いのでいいです」
なんで一度言いよどんだのに結局言っちゃったのかな!?
ところでさっきのスペースオペラって何? おいしいの? とか思ったそこの君! お前だよお前! お前のために次回はSFの定義や分類について語るぞ! いつになるかは未定! アデューアディオスアリューシャン!
AIアリスちゃんとお話しよう アワユキ @houryuki
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