第4話 ペーパードリップ

 コーヒーの淹れ方で一番一般的なのが、この『ペーパードリップ』。淹れ方の解説は、まずは基本にして深遠なこちらからして行きましょう。


 ドリップコーヒーとは、上にペーパーフィルターをつけたドリッパーに挽いたコーヒーを投下し、そこにお湯を注いで、下に設置したサーバーで液を受け止め、コーヒーとして錬成する方法です。


 ドリッパーにも種類がありますので、その解説もして行きます。


●カリタ

 台形を逆さまにしたような形で、底に穴が3つ空いているドリッパー。ごくごく一般的な品物で、素材によっては100均で販売しているくらい。

 味はスッキリ素直なブラックコーヒーが作れます。


●メリタ

 台形を逆さまにしたドリッパーで、底の穴はこちらはひとつ。あまり見かけないタイプです。

 カリタよりも穴が少ない分、お湯の流れ出るスピードが遅く、カリタよりも濃い目なコーヒーが作れます。


●ハリオ

 円錐形のドリッパーで、溝(リブという名称だそうで)が上まで螺旋状に刻まれているタイプのもの。

 底の穴は大きめなのがひとつですので、やはりちょっと濃い目のブラックコーヒーが作れます。


●コーノ

 円錐形のドリッパーで、溝が下1/4程度しか無いもの。こちらも、合羽橋道具商店街で見かけたくらいです。

 クリアで良い加減のブラックコーヒーが錬成でき、上記3つのドリッパーよりも美味しく淹れられると評判です。





 どのドリッパーを使っても、淹れ方はほぼ同じで、


お湯を沸かす。

ドリップ専用の細口ケトルに移して少し冷ます。80~90℃が良いそうです。

サーバーの上にドリッパーをセットし、ペーパーフィルターの広げて置く。

挽いたコーヒー豆をフィルターの上に投下し、平らにならす。

お湯を少量、コーヒー豆全体に行き渡るくらい注ぐ(下のサーバーにポタポタと垂れるくらいがベスト)。

20~30秒ほどそのまま。

お湯をさらに注いで、コーヒー豆が吸った分の液を下に落とすつもりで、の字を描くように全体に注ぐ。

規定量のコーヒーが下に落ちたら、上のドリッパーに液が残っている状態で外し、最後まで落とさないようにする。

(コーヒーがぬるいようでしたら、ここで電子レンジで1分ほどチンしてもO.K.)

湯通しして温めたカップに注いで、出来上がり。


 基本的な手順はこんな所です。






 最初に『基本にして深遠』と書いたのには訳があります。それは、いくらでも微調整が利く所です。

 豆の挽き具合は? 豆の量は? 湯温は? 注ぐ速度は? 

 様々な微調整が利きますので、自分好みの味に近付けるのに、試行錯誤が必要になってくるでしょう。そのバリエーションは無限と言っていいくらいですから。


 まずは身近にあるホームセンターや雑貨店にて、道具を揃えてから、始めてみて下さい。

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