私は少年と
私は、手で仰いでいた。
暑い。
峠を登り切ったと思うと。
そこには駅が。
駅舎の近くには、火口。
それは暑い。
あんなに寒い所から抜けたかったのに。
今、また戻りたくなってしまうとは。
やはり旅とは、面白い。
シュゥー
熱い空気に熱い蒸気が放出される。
列車は出発した。
走り出すと、多少暑さは和らいだ。
と、思う。
何の機械も積んでいないこの列車において、最大の地獄だ。
私は、窓をギリギリまで跳ね上げる。
少年は、風に当たろうと首を伸ばす。
届かないのだが。
下り坂だからなのか。
機関車の蒸気の音が、あまり聞こえない。
聞こえるのは、あまり好きではない。
金属同士が擦れる音だ。
このまま聞き続けるのは、かなり不快だ。
こういうときは寝るに限る。
暑いからなのか。
心なしか、隣車両から聞こえる声が、かなり小さくなった気がする。
行っても、みんなバテているだろう。
しっかし、これはひどい。
私は、かけていたコートを畳む。
テーブルに置く。
少年と同じくラフな格好になる。
そこから記憶はない。
もとい、寝た。
目が覚めた時。
床とキスをしていた。
木目とあいさつ。
こんなの嫌だ。
体を起こすと。
何やら騒がしかった。
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