Arashino Yoruno Shounen

 私は、正直ウンザリしている。


少年が、、、うるさいのだ。

全く。

「Toirega Yuuryoukamoshirenai」

とか。

何か理由をつけて、金をとろうとしている。


悪質。


私は耐えきれなかった。

そして。

「じゃあ、少年。」

うるさい少年は、一瞬にして、動きを止める。


そして、告げる。

「そんなに金が欲しいのなら、自分で稼げ」

と。

少年は固まり。

「Joudandesuyone?」

「いや、私は真面目だぞ」

少年の顔の青が濃くなる。


「じゃ、とりあえず。ここで売り物探しだな」

凹んでいる少年を引きずり、ホームへ。


 屋根などついて近代的なのに、ホームは石畳。

ミスマッチな感じが否めない。


 改札で、乗ってきた列車名を言う。

駅員が手を出す。

そこに金貨を降らす。


 大きなドーム状の駅舎を抜けると。

ロータリーが。

ここには刺激と魅力が。


少年が勘付く前に突破を試みる。

が、しかし。

少年を引く手が重くなった。


少年が石畳の突起に踵をひっかけていた。

「Asoko Ikitaidesu」

「じゃあ、少年。金を貸したら10倍で返せよ」

すんなりと少年がついてくるようになる。

脅し文句、確定。


あてもなく、案内板にのっていた大きそうな通りを目指す。


 やはり、太陽とは偉大なのだ。

列車の中では、あんなに隙間風に悩まされていたのに。

今では、打って変わって温かく過ごしやすい。

道行く者の中には、半袖もちらりほらりと。


暑い暑いと喚いているのかもしれない。


 目的地、到着。

市場の名前が書かれた錆びついた看板をくぐる。

これから行くところで、高値になりそうな物。

そんなもの、私や少年が知るわけがない。

という訳で、地元のオジサマに聞き込み。


続く



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る