Arashino Yoruno Shounen

 私は、少年をどうするか。

そこで悩んでいた。


 あちらこちらにすぐ行ってしまうし。


 それなら。

私は考えた。


私もあちらこちらに行ってしまおう。

と。


 要するに、旅にでよーぜ。

ってことだ。


私も、死ぬまでにしてみたい事くらいある。


魔術関係の。

ではなく、普通に。

旅先のなんかを楽しむやつ。


 移動手段も魔術は何も使わない。

最低限使わないと死ぬくらいまで追い込まれたところでしか使わない。

という縛りを入れていきたい。


 「旅に出るぞ」

そう告げ、私は一袋の金貨を持ち、コートを羽織る。

少年は、慌ただしく駆け回っている。

準備するものなんてないはずだが。


 それから、私は鉄道の駅へ向かう。

いや、少年も。


 この国の鉄道に乗る。

いや、駅のホームへ。


 



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