Arashino Yoruno Shounen
帰路。
サァサァと降る。
その中を私は、1人、歩いてゆく。
店から家までは、どのくらい離れているのだろう。
今まで気にしたことは、無かった。
少年は、起きただろうか。
前は、家の外に出て行って、そのまま何処かへ行ってしまった。
精神的に不安定なのだろうか。
家のものをいじるだけならいい。
しかし。
この森は、危険だ。
魔力が切れかかっていると、なおさら。
それが、少年は。
自然と、歩みは速くなる。
カツカツ
下を見ると、石畳が現れ始めた。
顔を上げる。
家のランプが、ポツリ。
人魂のよう。
常闇は、常に恐怖だ。
ガコン
箱を置き、ノブを捻ろうとして、気付く。
家の中の暖気が、流れ出てきている。
ギシィ
扉は、唸りながら開いてゆく。
せわしなく、走り回る少年が、そこにはいた。
一応、食料を涼しいところに、置いておく。
少年は、何かを追いかけているようだった。
それに。
口が動く。
とても早口だ。
私の足元に、何かが。
少年は、物が、動いた方向に頭を動かす。
そして。
こちらを向く。
驚いた表情を浮かべる。
駆け寄ってくる。
そして、話す。
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