Arashino Yoruno Shounen

 実は、私は昨日の夕方から何も食べていない。


キノコのスープを飲んでやる。


そう心に決めたのだった。


 いつもよりは気持ち、料理の腕が上がっていただろう。

しかし。


無残にも、使用されたままの調理器具が。

少年か。


はーぁ。

肺から空気を絞り出すように、溜息をつく。


そして、キッチンを真空にする勢いで空気を吸い...


「覚悟しろー」


ウサギが一匹、飛び上がった。


 杖を振り、水を出す。

もとは、空気中の酸素と水素だ。


窓でも開けないと、思わぬところで人生が終わる。



 無事、人生が終了することなく、片付けが終わった。


昼ごはんにしたいところだ。が...


「材料は、っと♪...は?」


自分でも信じられないほどの笑顔で、凍り付いた。


そして、さっきの少年を探す術を、全力で考えるのだった。


「くっそー」


森にこだまする。

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