・第七十一話「かたりきれない物語(5)」
・第七十一話「かたりきれない物語(5)」
戦う。足掻く。それぞれの命の生きて為さんとする叫びが交錯する。各地で行われる戦いの中で。リアラの力を与えた竜の戦士達も、それ以外の者も。叫びは繋がっていた。それは各地で響き、ルルヤの叫びに繋がる。
敵一般
リアラもルルヤもここまで良く守りながら戦い続けた為に多く生き残った仲間達と比べれば、まだかなりの数を有しているとはいえその消耗は明らかだ。
だがまだナアロ王国軍という巨大な壁がある。それに対抗してその速度で各地で抵抗する〈
陸軍を指揮する『
それ故に現地で必死の抵抗を続けていた者と、【
海上では諸島海が艦隊決戦を避けた事で揚陸戦・対地攻撃が主となったナアロ海軍を水際で迎撃していた舞闘歌娼撃団に、『
「食らえ!」「遅いよっ!」
何れも正に生身と武器の強靭さ程にも人間に遥かに勝る身体能力と己自身であるが故に完全に精密かつその特殊効果を無尽蔵に発動しうる『
「ぐあっ……ご主君、申し訳無いっ……」
寧ろ魔法武器を乱れ打ちにする『
「艦載
だが『
(魔法武器も軍艦も幾らでも作れる、捨てた方がいい時は捨てる、それだけだ!)
その冷徹な指揮ぶり故に、最後まで『
「耐えろ……耐えたか、よし!」
だが、ならばぎりぎりまで耐えた上で挑むのみ。陸に上がり耐える海賊軍・諸島海軍に
ZBAW! ZAOW!
「来たか! 『
『
「俺もなぁっ!」「おのれ!
水柱は二つ、ひとつは更に大きい。……海軍全体の動きはくまなく護符を配るわけにいかぬ以上読まれてはいたが、伏せ札であった海嵐
「【GUWAAAAAAAO】!!」
海の嵐を司るリギザザの【
「今だ、魔法攻撃、撃ち返せ!ラトゥルハを支援しろ!」「応!」
そうなれば舞闘歌娼撃団だけではなく耐えていた諸島海の面々も支援を行えるようになり……
「あんがと……さあ!海よ風よ嵐よ光よ!行けぇえっ!」
「くっ、拙いっ……!?」
魔法に長けたハリハルラの元から会得していた魔法と竜術の合成乱射が『
そして空の戦いでも、リアラの力を受けた者達と、それに呼応する者達が戦場を動かしていた。
「しぶ、とい! 『
『
その中で〈軍鬼〉は何発化の直撃弾を受け血を噴きながらも怒号した。
「ぐわーっ!?」「くそ、落ちない! 落ちないぞ、当ててるのに!」
だが部下はナアロ王国の中では精鋭とはいえそれほどまでの練度には達しえなかった。戦闘の中でばたばた落ちていく。皮肉にも海と違いこのままでは部下の損耗の方が耐えられない状態となる。それ程の撃墜数は対空砲火だけでは不可能。それを可能にしているのは……
「っ、うああああああっ!」
「こん、のぉおおおおっ!」
BIMBIM!ZAPZAP!
何発も魔法銃の直撃を受けてボロボロになりながらも、陽の【息吹】を連射して戦い続けている、戦線を移動してきたララとキーカだ。
無論、彼女らに技量等ある筈が無い。ただ飛翔し、ただ魔法攻撃し、愚直にヒットアンドアウェイを続けているだけだ。
だが、至極単純だがこの状況相性がよい。リアラから与えられた竜術一式、【鱗棘】と【血潮】を持つが故に【翼鰭】の速度任せのヒットアンドアウェイで被弾確率を一定以上減らせば、一定数しか減らしきれずに命中弾がある程度あっても耐えられる。そして攻撃の【息吹】は陽の属性ゆえに当たりやすく避けにくく、そして敵の雑兵はあくまで何とか量産に成功した魔法装備で飛行している。敵の方が練度は大分上だ。ララもキーカも攻撃を食らい苦痛に苦悶するし攻撃を外す事も多い。だが外さなかった攻撃を相手は速度差故に避けられず、そして竜術による生存力の高い二人に対して食らえば装置が火を噴き墜落する。相性が良いのだ。
あくまで空中からの攻撃の優位性こそが取り柄で空中戦は多対一の数任せ量産型飛行魔法装備の利点を打ち消してくる
そしてそれが可能になった即ち二人が自由に動いてここに来れるようになったのは、正に〈軍鬼〉がまだかと言うとおり。
「てめぇ! 死ぬ気か!? 自分の傷より、俺を止める事がそんなに大事かぁ!?」
「それが騎士と言うものだぁっ!」
それまでの機械然とした様子をかなぐり捨て、瞳のギラギラ渦巻いた目を血走らせ獣のように吠える『
「どんな状況でも勝って生きるギラつきの無い奴に! 自己犠牲なんぞに! 俺が! 負けるとでも! 思ってんのかぁあっ! 俺は生きる! 生きて勝ち続け生き続ける! 進化して、もっともっと強く……!」
ララとキーカを自由にして、味方全体の勝機を増やす為に己が身の苦痛も甘受し命の安全を捨てた。そのあり方は『
『
「……そうして生きて、何をするんだ、お前は。戦いを楽しむ、それだけか?」
「それで何が悪い! 戦う! それが命の本質だ! お前は何だ!」
フェリアーラは凄まじい殴り合いの合間に一瞬、酷く静かに問うた。フェリアーラの女にしては逞しい肩に食い込んだ斧が外れなくなり、
「私は」
フェリアーラは答えながら拳を振り上げた。『
「もっと美しいものを知っている!!」「おおおおおっ!!」
二人の腕が互いの顔面目掛けて交錯する!
「くっ……!」「一尉ッ!」「舐めるなぁっ!」
その対決の激烈を見て、逃れんとした〈軍鬼〉を村井が討たんとする。だがそれに〈軍鬼〉も応戦する。交差する銃弾!
「……そっちこそ……」
撃ち抜かれながら、村井は尚言葉を紡いだ。頬を裂く銃弾より、何事か言わんとするその言葉への干渉が〈軍鬼〉を八重垣一尉にした。
「……俺の仲間を舐めすぎです」「取ったっ!」「ぬおおっ!」「しまっ!?」
その感傷の一瞬の隙に、依依の銃と、大跳躍を連続し空戦
そして主戦場たる陸戦ではナアロ海空軍の侵攻が食い止められた影響を受け、辺境諸国軍がそれに警戒してその襲撃に対応する必要がなくなり各地の戦場が収束する事で、ナアロ陸軍に対して辺境諸国軍、いち早く動いた太子派連合帝国軍、長駆鉱易砂海から駆けつけた砂海残存軍が連合しナアロ陸軍と激突していた。
「指揮扇動だけの男と思うなよ! 『
地球の歴史や伝説の英雄の力を再現する『
「ヒャッハーーーーーーッ!」
相変わらず密林の猿の様に吠え猛り、機械の体を再製造された
そして『
だがその危険な戦力を、迎撃し押さえ込む〈
「どっせいっ!」
重武装の機械兵器を次々土俵に引きずり込み射撃武器を無効果して
「どったの、先生? 前線に出て……もう、それくらいしか手がないだろ!」
『
「貴方の力は!」「もう
そして
更に『
「うぉおおおっ!!」
大甲羅獣を狩るように装甲兵を突き、山巨獣を狩るように戦車を穴に落とす!
正に、
そして、その全ての戦いに破局的な影響を与えようとしていた、『
「《四代目勇者と三代目魔王の名を覚えている魔族達よ、魔獣達よ》!」
アヴェンタバーナから朗々と響くのは、本来五代目魔王に成る筈だった者の声。
「《三代目魔王軍陸将爵の顔を、海将爵の顔を、空将爵の顔を、四代目勇者の仲間達の顔を覚えている魔族達よ、魔獣達よ》!」
四代目勇者と三代目魔王は激突の果てに和議を結んだ。戦いの証である〈千切れ半島〉の崩壊は残っている。だが、その果てに人と魔はその時和解した。草海島が魔族の領土となっているのはその為だ。諸族和解の象徴として、負の面もある半魔侍女が帝国に残されたのもその為だ。
「《それに同意した者は矛を納めよ! 同意しなかった者もまた矛を納めよ! かつて魔王に逆らったのなら、その独立独歩の誇りを守れ! 付和雷同するならば、かつての反逆は痴愚に堕落しようぞ》!」
三代目魔王は四代目勇者と結婚し、草海島での魔族領の統治確立に最後まで身を捧げた。それはある意味魔神戦争以来〈魔族魔獣を軍勢とする者〉でしかなかった魔王が、〈魔族の統治者〉となった大きな歴史の転換だった。
そしてそれを継いだ者がいた。魔王ではない。混珠のこれまでの定義による魔王を継がなかった。だが〈草海島の魔族の、即ち三代目魔王の和睦を認めなかった者を除く魔族の統治者〉としての存在が。それは、勇者と魔王の間に生まれた子。
「《恨みや怒りを捨てよとは言わぬ! 我もまた魔なれば! だが誇りが恨みや怒りに勝るかを問え! 誇りが恨みや怒りより下回るのであれば……その恨みや怒りを、過去の無念を、戦いの歴史の敗者被害者を薄汚いものと貶める事を思い出せ》!」
彼女は、アヴェンタバーナの中央に立って叫ぶ。
「《三代目魔王と四代目勇者の誓いを見知らぬ者も、その話を聞いた者はそれを思い出せ! それを聞いた事が無い者は聞いた者と知る者を見、己が見識を参照せよ、参照する程の見識が無いと言うなら、まずは落ち着け、軽挙妄動を控え、見た上で判断せよ》!」
魔王女は語る。草海島の魔族に対してだけではなく、全土の魔族と魔獣へ。獣であれど意味を理解する言葉を。魔獣魔族相手ならば何処へでも伝えられる魔法《魔号》を使って。世への恨みこそ魔の根元。ならば恨みを尊べ。他に叩きつけるに足る恨みであると言えないならば、何で魔族魔獣たると言えるかと。
「《そしてその上で尚かの扇動に乗るという者よ、勝手にせよ、但し》!《他の魔も勝手にする。殴ろうとするものを殴る事も勝手にする。それでもいいなら、せよ。少なくとも私は殴る。以上! 私は好きに言った、各自、判断せよ》!」
その叫びは、命がけのものであった。本来《魔号》は文字通りの魔王にしか使えない力。魔王ならざる魔王がそれを使った代価は余りにも大きく。拳を振り上げ、語り終えた後……血を吐いて崩れ落ちた。
その周囲を守っていた、仕置き済み、敗北者、落ちこぼれ、へっぽこ、下位低級と的にも味方にも思われていたチーム【懲】【罰】の
魔王ならざる魔王の人となり。そしてそれが、如何に彼らに影響を与えたのか。それはリアラとルルヤの物語とはまた別の、かたられない物語だったが。しかしそれは紛れもなく混珠に存在した物語であり……そしてそれは混珠を大きく揺り動かした。
これが魔王軍が『
その鋭く猛々しい魔王女の眼と、ルルヤの瞳は、ルルヤの不屈は同じだった。それがルルヤが抗い続ける理由だった。
「おのれ……」「……大した意地だ」
『
「だが」「覚悟を決めたまま死ねるか? いやさせぬ、それは変わらんわ!」
しかし『
ここまでの戦いは激しく、ぎりぎりながらも、互角と優位の狭間を揺れ動き、後僅かで優位に手が届く……そんな戦いだった。だが。
それにより各地の戦況は、真竜の力を与えられた戦士達が空を駆けた時の逆転ムードから、再び逆転され、追い詰められ、命が失われていく。
『
「ば、バカなっ、この俺が、海で水の支配を奪われるとは……!?」
海嵐
「ぐがあああああああああっ……!!」
リギザザが氷山に裂かれ水面に転落し、海が赤く染まる。それを行ったのは『
「リギザザ!? っ、あと一歩、だったのに……!」
更に『
ZGDOOOO!
同時に海面から立ち上るのは水の竜首、いや水の竜巻だ。その中心には青い髪をした『
「やれやれ、津波は飛んで逃れたが……とんだダンス相手じゃないか……!」
粉々に砕け散った沿岸部から辛うじて飛び上がったルアエザが冷や汗を拭う。その力は竜の力を得た歌唱舞踏劇団全員を纏めて相手取れる程のアドバンテージだ。
(ハリハルラがヤバい。何とかしないと……!)
「こっちはいい! 誰でもいい! 『
ルアエザの必死の思考とハリハルラの必死の叫びが空に響き消えていく。
そして更に空には介入の音色が響き渡る。
KYUGOOOOU!
「ぐわあああああっ!?」「きゃあああああ!」「ッ……!?」
空中高く跳び上がったガルンが、更に一撃離脱に飛び回っていたララとキーカが吹き飛ばされ叩きつけられた。それは不可視なる風の鉄槌、自然界の嵐の何倍等というレベルではない爆発的な風と竜巻とダウンバーストの複合。口と手だけではなく指先と肩口に有する発射口全てからの一斉発動であるが故の桁外れの破壊力。同時に依依が〈軍鬼〉目掛けて放った魔法銃が緑色の髪と風の属性を持つ『
「キーカちゃん、キーカちゃん、私を庇って……!?」「ぐ、う、あっ……」
「兄さん!」「大丈夫だ、もう一度……!」
ララをキーカは助けたが、その代償として翼は砕け散り、両手両足が曲がってはいけない方向へ曲がっていた。魔法力も尽き最早回復は見込めぬ。翼を持たぬガルンは即死の可能性もあったが、間一髪落下するガルンを支え受け止める『
「ぐ、あああああああっ!?」
そしてフェリアーラの背後から金色の髪と雷の属性を持つ『
「……」
更にそれにより〈軍鬼〉も『
『
そして陸の戦場は地獄の有り様と化していた。
VBSYYYYYY……!!
「【KAAAAAAAA】!!」
ここに派遣されたのは褐色の髪の竜機兵と赤毛の『
「ぐはぁっ!」「げぼ……」「ごぼおおっ!?」
即ち広範囲殺戮に長けた大破壊力のタイプだ。ルルヤが危惧した『
「ぐわああああああああ!」
「っ、『
ナアロ軍兵器を欲能で火器を封じ、それでも尚幾ら豚鬼の肉体でも普通ならば到底対抗不能な機械の馬力を横綱の力で投げ壊し続けていた『
そう、真竜の力は
「梃子摺らせてくれたね、君も……だが、ここまでだ」
「『
「どうした、笑えよ、『
「ガッ……!?」
そして『
「皆ぁっ!?くっ……それでも!!」「こ、のぉおおっ!」
それでも、毒と炎の中心へ、ミレミとユカハが必死に翼をはばたかせ突貫する。まだ終わった訳じゃない、負けた訳じゃないと。
しかし即座に炎と毒の『
「この状況で、尚諦めぬか? 抗うつもりかのう!?成る程確かに、魔王軍の動員は失敗したようじゃ。じゃが、それだけじゃ。お主の仲間は皆死ぬ。どっちみち戦力としては『
その地獄の中心、ルルヤに対し、『
……そして、そうしながら内心いぶかしんだ。
電流はどうした。パズソーは、ドリルは、溶断機は、液体窒素はどうした。【巨躯】の全身が血が流れている。だが、鱗を破り肌を破り肉まで食い込んで、それまでだ。そこから先が、削れぬ。パズソーとドリルのモーターが逆に煙を噴いた。
そう、それでもルルヤの瞳から力が失せていない事に『
「成る程。過去にも、あのお前の弟子、リアラが状況を覆した事はある。その可能性を信じる事は分からないでもない。だが、あれはもうずたぼろで、
ここまで見てきた筈だ。その限界を。その罪を。そして【
「何故あれを側に置く。何故あれを愛せる。あの程度の、薄汚い地球人を」
『
「リアラは自己嫌悪が酷いし、繊細な癖に容赦無いし、戦に頭は働く癖に個人的な感情の処理は下手で、矛盾した所が多い子だ。自分の好意や恋愛感情には特に弱い。子供っぽい私が言えた義理ではないが……そう、私が言えた義理じゃない。私は頭が悪いし武骨でがさつで怒ると手がつけられない凶暴さだ。だがお前らこそどいつもこいつもダメ人間だ。でも、私達が崇める
苦笑混じりに、けれど、深い愛を込めて答える。
「
それは愛の告白だった。物語の英雄の如きと思われる女からの、そんな彼女を愛した子への。不完全さを、至らなさを受け止め、それでも進む覚悟、共に!
「リアラは迷いながらも戦いの人生という不完全な物語をそれでも進んでいく事ができる。だからこそ傷つくけれど、それを愛おしいと私は思うし、そんなリアラに最初からずっと私は助けられている。私はそんなリアラを愛している。だから信じられるし、命を懸けて戦える。それは皆も同じだ。それぞれに信じる想いがあって命を懸けている。私も!皆も!こう生きると決めたからこう生きている!それが生きる事で、不完全でもいいと、そう生きる事が己の命なのだからそう死ぬ事もまた己の命のあり方だと、覚悟の上で!故に、死んでも屈さん!それでも、この力で!皆の為にすべきと思った事をする為にも!」
それが我等だ、この生が、この死が、この不完全を受け止める覚悟が我等だとルルヤは吼えた。それをルルヤは皆を鼓舞する為に言っては居ない。皆が戦場で、それぞれにそう生きているのを見て言っていた。そう生きてきた己だからこそ紡いだ絆たる彼らの自由と共に、そんな彼らを愛しながら。死を見据え尚生き、戦いを共にする仲間の死を覚悟しながらも尚その死を己が五体で少しでも遠ざける為に……
「愛を知る哀れな竜よ。お前は復讐者として不完全だ。故に、勝つのは私だ」
不快と優越感の入り交じった表情と声で『
「いいや」
ルルヤは【巨躯】の眼を、頭部の上の幻像の少女の姿の瞳を、かっと見開いた。
「勝たせんよ!負けるには、我等のこの身は罪深過ぎるからな!敗死で償える程、背負った罪が軽くないっ!!」
その覚悟は魔法ならざる詠唱であった。己に流れ込み続ける怨念怨恨にルルヤは対峙した。それは力となった。
「お、おおおおおおっ……!?」
『
(……悲しい、苦しい、それでも、それでもっ……!!)
大陸全土を覆う戦と死は、最早ルルヤの魂を押し流し削り粉砕せんとする土石流の如しだが。
「貴様等が幾度どれほど我等を苦しめようと!逆転し返すだけだっ! リアラの事も信じているが、私もまた私の力で逆転する!皆を! 少しでも多く救う為に! 」
「ぬおおおおおっ!? 馬鹿な、この力、勇者の魔法力か!?じゃが馬鹿な、この状態でこれほどまでの竜術を使えば、暴走が発生する筈……じゃというに何故!?」
覚悟してルルヤもその力を振り絞り、逆転を狙う逆襲の一撃を発動させる。皆の再反撃の為に、ある覚悟でもって更なる力を引き出し、絡み付く機械触手全てを完全に弾き飛ばし吹き飛ばす! 戦いの先を見据え、前に出る!
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