げーむ
木谷彩
1997/06/27
リッジレーサーはダメ。
ガンダムもダメ。
せっかくプレイステーションを買ったのに
ふたりでできるゲームがない。
きみが唯一欲しいと言ったのが「ぷよぷよ」。
急いで買ってきた。コントローラーも一緒に。
パッケージに入っていた「目玉」のシール。
ゲーム機のふたに貼ると「ぷよ」みたいに見えて。
きみが「貼りたい~~」って言ったとき
ぼくは妙な気分になった
この光景が悲しい思い出になるような気がする
口には出して言えないから、「いいよ」と言ったけど。
ぼくはいま
その光景を思い出しながら
シールにうっすらと残った
きみの指紋を眺めている
げーむ 木谷彩 @centaurus
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます