あなたがこのレビューを読む前に、2点言っておくわ!
まず、あなたがこの作品の素晴らしいところを知りたいのであれば。
私の前に書かれた、Han Lu先生のレビューを、隅から隅まで、ずずずい〜〜〜っと、熟読なさい☆この先は読む必要ないわ★
もう1点。ラブライブ!サンシャイン!!の堕天使ヨハネを知ってる人は、その声をイメージしながら読むこと。
知らない人は、やっぱり、Han Lu先生のレビュー読んで、それから小説に取りかかりなさい。この先を読むのは、単なる時間の無駄使いよ★
さて、どうしてヨハネのイメージで読まなきゃいけないのか、説明するわ。
私のリトルデーモンである魔女っ子★ゆきが、初めて作者のしろもじ先生を知ったのが、2019年7月13日。
そう、人間たちがいう津島……よ、よし……、津島善子の誕生日だったのよ。
で、リトルデーモン★ゆきが、しろもじ先生のブログサイトにそのことを書いて、しろもじ先生が
「おめでとう」
と言って(コメントして)くれたのよ♪
もう、これは運命じゃない♡きっと前世の時代からヨハネとしろもじ先生は、堕天使とリトルデーモンとして繋がりがあったのよ♪間違いないわ☆
小説について語るわね。
この小説は、極上のコメディよ☆
作者のしろもじ先生が否定しようと、天界の総ての神々が否定しようと、それは間違いないわ☆
冗談のような偶然、ありえないほどの世界の狭さ。でもそれが、絶妙に繋がって、面白さを増大していく。
そう、まるで雪玉を転がして、大きな雪だるまを作るように、出来過ぎた展開が転回し、天界の天海でローレライの歌に魅せられ、ウンディーネの誘《いざな》いによって水底《みなそこ》深く沈んで行くかのように、物語の面白さに溺れてゆく。
でも、それだけじゃないの。
この小説の根底には、作者のしろもじ先生の小説にかける想い。
そして、小説を書く総ての人に対する想いが込められているの☆
小説を読むだけじゃなく、自らも小説を書く人であれば、あるいは共感し、はたまた、それは違うんじゃないかと首を左右に振り、気が付くと思考の海を漂うことになる。
きっとそれは、心地良い時間……。
キャラクターに関しても絶品よ☆
ぷちチートスキルを持った人もいるけれど、基本的には普通の範疇に入る人たちによって構成されているんだけれど、物語に必要の無い人(ムダな人)は1人もいなかったわ。
リトルデーモン★ゆきは、いろんな人に感情移入してたんだけれど、最後は長男の啓太さんに感情移入しちゃって、
「ひどい、これじゃウォーズマンじゃん!」
なんてのたまって泣いていたわ。……って、ウォ、ウォーズマン?ウォークマンなら聞いたことあるんだけれど……!?
って、あなた、こんなゴミレビュー最後まで読んでたの?物好きねぇ。
とにかくっ!
この小説は、絶対面白いから、是非読むこと!
もし、つまんなかったら?
そのときは罰として、リトルデーモン★しろもじに、うちのキッチンで3ヶ月間、魔王的皿洗いをさせるわ。
だから、大丈夫よ。安心して、しろもじワールドに堕天降臨なさい☆
じゃあ、そういうことで。また、どこかでお会いしましょ♪私の可愛いリトルデーモン☆ちゅっ♡
この小説、たくさん魅力があるのですけど、まず、構成が非常に凝っています。タイトルにあるように、ある家族の物語なのですが、家族を構成するメンバーである、お父さん、お母さん、息子、娘、の四人を各々一人称で、しかも並行して描くという手法で書かれています。
ん? どういうこと? と思われた方、とにかく読んでみてください。なるほど、そういうことか~、と納得されると思います。
この方法、ある出来事を多視点で描くことができるという特徴がある反面、登場人物と出来事の時制を完璧に把握していないと訳が分からなくなるという書き手にとっての難しさを抱えています。
でも、この小説はそこを見事にクリアしていて、さらに、同じ出来事が複数視点で繰り返されるくどさをさりげなく回避していたり、かなり高度な技が堪能できます。
そして、単に技巧的に優れているだけではなく、お話としても超面白い! 小説を書くってどういうことなのかというテーマが根底にあるんですけど、良質のエンターテイメントとして、すらすらと読めてしまいます。
家族それぞれのキャラクターの造形も魅力的です。個人的にはお母さんのキャラクターが秀逸で、ほんと、大好きになっちゃいました。むっちゃ可愛いんです。ぜひ、お母さんのスピンオフを作ってほしいです。
とにかく、いろんな魅力が詰まっている小説です。たくさんの人に読んでほしいです。
楽しませてくれますよ!