第14話 都の便り・二
都に新たな噂が流れるようになった。
霊山に住まう妖狼の毛皮をかぐや姫に所望された
また、
例年よりも長い梅雨がそれでも終わりを迎えようとする中、かぐや姫の求婚者たちの末路は噂となって都人の口の端に上り、楽しませた。
残るは、常世に生えているという、そのすべてが鉱物でできた木の枝を求められた
ただ、史皇子は良くない評判がちらほら聞かれるのに対し、彰人は賊やあやかしを幾度も退けたと武勇伝に事欠かない男だ。宮中での女房たちの人気も、雲泥の差がある。どうせなら物腰柔らかくとも傲慢な史皇子が失敗して、典雅な武人である左近衛中将が姫と結ばれればいいのにと、恋物語の幸せな結末を思い描くように、女房たちは頬を染めて言いあうのだった。
その噂に隠れ、
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