有り得ない設定の神様と出会い、具現化してしまった自らの黒歴史を何とかする為戦う女の子のお話。
これだけ書くとギャグ全開なものを連想されると思いますが、正解です。実際読んでいて、何度読むのを中断して笑ったことか。
ですが笑いだけでなく、アクションシーンの書き方が見事です。動きの描写の丁寧さもそうですが、そういう展開だと面白い感じるツボをきっちり押さえていて、ピンチの場面やそこからの逆転はとても熱くなります。
そしてバトルと並ぶ物語のもう一つの核が恋愛です。先輩の事を一途に想う主人公、自らの想いを隠したまま健気に背中を押す友人、甘い場面ではしっかりキュンとさせられて、時に切ない展開だってあります。
笑い、バトル、恋愛、そのどれもが高水準で、欲張りなくらいたくさんのものが詰まっています。
アクションって格好いいよな? 香港映画とかでも特撮物でも鋭いアクションを見ると心がワクワクする! 少なくとも俺はそうだ!そしてそんな俺が見ててわくわくしたのがこの作品だ! 鋭い! イメージしやすい! カッコイイ! もう言うこと無し! 特にそれを感じたのは第23話!
「おおおお! 作者さん、分かってるぅ!」
と言ってしまうくらい燃えるシチュエーションの戦闘シーン、感動した! 皆もぜひ見てくれ!
失礼しました。
アクションのことばかりを書いてきましたが、それだけではありません。まず惹かれるのは恋愛シーンです。詳しい相手や内容はネタバレになるから書きませんが、想っても想っても報われない、片思いの切なさがすごく書いてあります。くど過ぎもあっさりしすぎてもいない、いい感じだと思います。それと個人的にツボっているのが敵怪人に関係する黒歴史ノート。主人公はこのことについて恥ずかしがっていますが、恥ずかしがることはありません。誰しもが通る道ですからね……ともあれこの作者さんはエンターテインメントというのがよく分かっていると思います。アクションも恋愛もこなしてる傑作、皆さんも是非とも見てください。