まず、続編の前にこの作品を読みました。
主人公であるオタクの、オタクらしい日常に飛び込んできた非日常的な出会いから始まる恋愛ストーリーです。
しかし、主人公よりも栞(メインヒロイン)の方が読み応えがある、主人公と自分を置き換えた恋愛物とは大きく違った毛色でした。その栞の内面と過去をブラックボックスに封じ込めることで、より魅力的な存在になっています。
そして大きな要素は、普通のアニメやゲームでは決してメインヒロインになる事ができない栞の成長物語となっていることです。この部分は書きすぎるとネタばれになってしまいますのでここでやめておきます……。
纏めると、暗闇で閉ざしてしまった世界に一筋の光が差し込む。そんな物語でした。
主人公はいわゆるステレオタイプのオタク。つまりアキバ系であり、一般人が思い描く「根暗でキモい感じ」のオタクだと思ってくれればと。
そんな主人公♂(22)の元に可愛い中学生♀(14)が転がり込んできて、同棲を始めるのですが、タイトル通り、オタクのエロ妄想がR18に肉薄してます。
妄想とはいえ、よくぞそこまで書いたと個人的には称賛したいですね。カクヨムのガイドラインに[表現・描写などにより著しく性欲を刺激するもの]は控えてくださいと書いてありますが、著しくはないので問題はないでしょう(多分)。
ただ、青少年に対するサービスとしては及第点をきっちり超えてますので、そこはご安心ください。そして中学生♀(14)や、その他の女子の描写も仔細且つ生々しくて、きっとグッとくるものがあるはずです。
読めば、等身大のオタクを地でいく主人公を応援したくなること必至。普通の恋愛小説っぽいタイトルですが、中身は汗臭いキモオタと十四歳の美少女が織りなす、ドラマ性のある上質なラブコメとなっていますよ♪