コミック「宇宙海賊コブラ」の最初のエピソードで、コブラが最終兵器を探す旅に巻き込まれる。目玉の付いた黒い卵。アニメじゃ金色だったかも。その目玉で見た敵方兵器を見真似で再現するって言う代物なんだが、本作品に登場する最終兵器は、それよりも遥かに読者を唸らせる。コブラの場合、古代異星人の遺跡として所与のアイテムには詮索の余地がない。ところが、本件については「なるほどね」と絡繰(種明かし)が理解できる。これって大きな差だと思う。
正確には最終兵器と表現していないが、その最終兵器が得意とする戦闘は電子戦。これが能く考えられているんだわ。SFの世界ではなくて、20年も経てば、現実世界の戦争って、こうなるんじゃないの?と思ってしまう。
ただ、文章で表現するにはハードルが高過ぎたかな、とも思う。「半導体の集積回路を電子が走り回っている様を表現せよ」と言われても、それは無理難題。攻殻機動隊の電脳世界みたく、映像なら表現できるかもしれないが…。
そんな消化不良感を抱きつつも、全体的には存分に楽しめる良作です。
SF、とくにスペースものというジャンルはほとんど読んだ事のない私ですが、描写が適度に丁寧でわかりやすく、また雰囲気のある文章で冒頭からすっと引きこまれました。
ストーリーが進行するにつれて出てくる様々な謎、とくに拾いものの少女の正体や、主人公自身の過去……。いろんな謎に興味を引かれるうちにどんどん読み進められます。SFらしいアクション部分の緊張感も見所のひとつ。そして後半になるにつれてキャラクター同士の息があってきて、繰り広げられる軽妙なやり取りがまた楽しいです。
本格的なSFらしさと読みやすさを併せ持つ作品ですので、SF好きの方から初心者の方まで、広く楽しめると思います。お試し下さい。
主人公の変態さん、じゃなくてアーゲンは不運にも厄介ごとに巻き込まれて、やっと逃げ出したと思ったらまた巻き込まれて、ふぅと一息お酒でも楽しもうものならまた巻き込まれて(笑
ヒロインのミシェルは読んでいるだけで可愛さがにじみ溢れてくる愛嬌を持っています(ココ重要
ミシェルは子供?ですのでミシェルだけだと読んでる我々も変態さんになってしまいますから、ちゃんとナイスバディ(筋肉?)のお姉さんも。おっと、口が悪いと殴られるかもしれませんので注意してくださいね。
SFっていうのはこういうのを言うんだよ! と振り返らせてくれる物語だと思います。そして作者様の読んでいるだけでスリル溢れるアクションが浮かんでくるような描写が良いスパイスになっています。
私の感想ですが流し読みすると後悔するのでちゃんと読むこのをオススメ致します。
それでは、良い?宇宙の旅を^^
とある辺境の惑星で、救援要請を受けたアーゲンは、ニーナと共にミシェルという少女を保護するという展開から始まる。
ライトで軽快な登場人物が光る中で、描かれる世界はとても詳細に描かれており、実際に目にしていないにも関わらずその光景は鮮烈に脳裏に浮かんでくるようです。
まだまだ先のある物語です。
インスタントソルジャーという、軍事事特化のニーナの詳細とは。
アーゲンの過去とは。
そして、ミシェルの正体とは。
多くの謎を孕みつつの緊迫した物語。それでいてライトな交流の心地は見ていて安心感を抱ける。
本格とライトな融合による物語を、ぜひ体感して頂きたいです。