第25話 白雪姫

あるところに、白雪姫という王女がいました。彼女の母親である王妃は、自分が世界で一番美しいと信じており、満足な日々を送っておりました。


ところが、白雪姫が7歳になったある日、いつものように王妃が魔法の鏡に「世界で一番美しいのは誰?」と聞くと、「白雪姫」だという答えが返ってきました。


王妃は怒りのあまり、猟師に白雪姫を森で殺し、肝臓をとってくるように命じます。白雪姫を不憫に思った猟師は、彼女を殺すことができず森の中に置き去りにし、イノシシの肝臓をかわりに持ち帰りました。


そして、王妃はその肝臓を塩茹にして食べました。


一方白雪姫は、森の中で7人の小人たちと出会い、一緒に暮らすようになります。


しかし、王妃が再び魔法の鏡に「世界で一番美しいのは?」と聞いたところ、「それは白雪姫」と答えたため、まだ生きている事が分かってしまいます。


そこで王妃は物売りに化け、小人の留守を狙って、小人たちの住む小屋に行き、腰紐を白雪姫に売るフリをして、腰紐を締め上げ息を絶えさせます。


帰ってきた7人の小人は、白雪姫が倒れているのに気づき、腰紐を切って白雪姫を助けました。


しかし、再び魔法の鏡により、白雪姫が生きている事が分かってしまいます。


そこで王妃は、今度は毒つきの櫛を作り、また小人の小屋へと行き、白雪姫の頭に櫛を突き刺して白雪姫を息絶えさせました。


そこへ帰ってきた7人の小人は白雪姫から櫛を抜き、再び生き返らせました。


しかし、また魔法の鏡により、白雪姫が生きている事が分かってしまいます。


王妃は今度は毒林檎を作り、林檎売りに化けて白雪姫に食べさせました。白雪姫は小人たちから「家の扉は開けてはいけないよ」と言われていましたが、王妃が「わたしはただのリンゴ売りです」と言ったために信じて扉を開け、王妃を入れてしまい、渡された毒林檎を食べて息絶えます。


白雪姫は帰ってきた小人たちに発見されますが、小人たちは白雪姫がどうして倒れているのか分かりませんでした。白雪姫は死んでしまった、と悲しみに暮れた小人たちは、白雪姫をガラスの棺に入れます。


そこに王子が通りかかり、白雪姫を一目見るなり、死体でもいいからと白雪姫をもらい受けました。


そして王子は家来に棺を運ばせますが、家来のひとりが木につまずき、棺が揺れた拍子に白雪姫は喉に詰まっていた林檎のかけらを吐き出し、息を吹き返します。


そして、生き返った白雪姫と王子は、めでたく結婚することになりました。


あの王妃の元にも招待状が届き、二人の披露宴に赴くことになります。


そこで、美しく着飾った花嫁が白雪姫であることを知り、王妃は恐怖に立ちすくみました。


そして……

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