まあ何を言ってるかわからないと思いますがわかってください。
この作品はいわゆる異世界転生もの、前世でハマっていた乙女ゲーの世界にヒロインが転生する、といった内容なのです……が!
このヒロイン、一向にヒロインになろうとしません。
それどころか、ほかの女の子(乙女ゲーの主人公)と愛しの君をくっつけようと奔走します。
いやいやいやいや、何やってんの!?
読者からはどう見ても「そのポジションはキミだよベイベー!!」って感じなのですが、彼女はまったく気づきません。
ただひたすらに、ちょっと方向間違っちゃった愛のために頑張ります。
そんな彼女の健気な姿に笑い半分胸キュン半分。
最後は叫びたくなる、やさしい色に満ちた作品です。
愛する乙女ゲーの世界に転生したヒロイン・ネリが、推しの王子・エルシオを幸せにするため、そのゲームのヒロインである運命の女性に彼の未来を託すため奔走する……という、奇想天外なラブコメディ。
ここでまず、皆様も思うでしょう。
『ネリよ、お前はそれで良いのか』と。
良いわけがありません。
だってネリは前世から彼を愛しているのです。彼のために、幼い頃から全てを擲って尽くしてきたのです。
エルシオの一挙手一投足に萌え狂い、身悶えするほどの愛しさを抱きつつも、彼のためにと違う女性に託そうとするネリ。
いじらしい、もどかしい、切ない、苦しいがどんどん高まって、こちらの胸まで爆発しかけました。どうしてくれる。
ゲームの内容を知っているからこそ見える未来、しかしそこには脇役である自分の姿はない。
けれど、ネリという娘はこの世界に確かに存在していて、『ゲームとは違った未来』を築くことができるのです。
それに気付いた彼女が取った行動とは、そしてその結末は――ここから先は、皆様ご自身の目で確かめて下さい。
笑って泣いて、キュンキュンして萌え散らかして、尊さにハートを撃ち抜かれて、この『ときめき★王国物語』の世界から戻れなくなりますよ?
私の推しは第二王子のシャルロですので、生まれ変わったら彼を攻略したいと思います。
今から乙女ゲーやって、鍛錬しておかなくちゃ!
一気読みで楽しませていただきました!
乙女ゲーをやり込んだ主人公が転生して大好きなゲームの世界の住人となってしまう物語。
けれども、彼女が転生したのはゲームのヒロインではなく、攻略対象であった三人の王子の乳兄弟でした。
彼女はゲームのヒロイン・ティアが現れるその日まで、最高にお気に入りのキャラだった第一王子のエルシオ様を密かに支えようと心に誓うのです。
全体にコミカルさを滲ませつつも、登場キャラにそれぞれきちんと背景があって、どのキャラにも感情移入してしまいます。
お城のメイドとなった主人公のネリは乙女ゲーのエルシオルートを再現するべくそれこそ盲目的にあれこれ画策するのですが、そんな彼女の言動に周りは振り回されてしまいます。
イケメン王子達が彼女の鈍感さに翻弄される様子もおかしくてニヤニヤしてしまうのですが、途中からヤキモキ、ハラハラ、それぞれの人物の切ない心情が浮き彫りとなって胸が締めつけられるようになってしまい、最初から最後まで読む手が止まりませんでした。
ネリによって語られる文章はとても読みやすくて好感が持てます。
何より素敵だと思ったのは比喩表現。
コミカルな心情描写から、胸を抉られるような切ない思い、美しすぎる王子達の容姿など、バリエーションに富んだ表現でありありと鮮明にイメージができて物語の世界に引き込まれます。
登場人物はみんなとても素敵で愛らしく(序盤に出てきた意地悪キャラすら憎めない。笑)、ストレスなく楽しく読むことができるおすすめの恋愛ファンタジーです(*^_^*)
……乙女ゲー、やってみようかな(ボソッ)
『転生少女は王子様をハッピーエンドに導きたい』
タイトルですべてを物語っている通り、主人公のネリは前世で楽しみつくした乙女ゲーム『ときめき★王国物語』の世界に転生し、神ともあがめる攻略対象であるエルシオ様「が」幸せになるために、ゲームヒロインとくっつけるべく奔走します。
その暴走っぷりたるや、流れるように語られるエルシオ様の描写にはじまり、かつて楽しんだゲームの詳細を怒涛の勢いで解説しつくしたうえで、現実世界である今をどう乗り越えていくか、という攻略性すらあるネリのどこかずれた生きざまが、笑いを誘い物語を後押しします。
途中、前世での彼女の縛られた呪いが、じょじょに周囲を巻き込んで混乱を巻き起こしますが、そこはやはり乙女ゲームをベースにした本作。
最後はハッピーエンドルートで無事物語の完結を見れた時には、こちらもまたゲームの終わりを迎えたような満足感と寂しさを感じずにはいられませんでした。
後日談もまた、エンドロール後の楽しみでしょうか。
からまりまくったヒロイン・ネリの呪いが解けた後の甘々タイムもまた必見です。
女性だけでなく男性にも読んでもらって、どんな感想を抱くのかぜひ教えていただきたいです。
前世でドはまりした乙女ゲームの世界に転生した女の子、ネリ。最愛の攻略対象であるエルシオ様のそばにいられるようになった彼女が目指したのは、王子エルシオ様とヒロインをくっつけ、ハッピーエンドへと導く事でした。
とにかくエルシオ様を一途に想うネリの行動が素敵ですが、どうにもエルシオ様が彼女に抱く想いとは噛み合っていません。そのすれ違いっぷりに、毎回『大丈夫?』とハラハラしながら読み進めていました。
そして、ネリがこうまでエルシオ様を想うようになった前世での事情というのがとても切なく、思わず頑張れと応援したくなります。
もちろん乙女ゲームという舞台から連想されるような胸キュンシーンも満載の、転生少女の物語。女性向けとありますが、恋愛モノが好きな方なら男女問わず楽しめる内容となっています。
自分のどハマりした乙女ゲームの世界に入り込む設定もさる事ながら、ヒロインとしてではなく、ゲーム中の王子様とヒロインを結びつけようと画策する役回りというのが面白い!
王子様と打ち解けたり、裏でヒロインとの出会いを上手くいくようにドキドキしたり、、時にはストーカーとも思える主人公・ネリからは目が離せません。その心情描写は、きっと乙女ゲーをした事ある人なら大いに共感できそう。
ただ、ネリの思惑とは裏腹に、王子様たちはネリのことがかなり気に入ってしまっている様子。これから物語はどうなっていくのでしょう-----更新が楽しみです!
(※11話までの感想です)