第14話バトルロワイヤル開幕
数週間前…
「今回の寮対抗バトルロワイヤルのテーマはチェスだ。」
と生徒会から発表があった。
各クラスはそれぞれ自分たちの寮を勝たせるために各クラスにいる7傑を探し始めた。
俺たちのクラスはというと俺は今は7傑を名乗れないからこのクラスでは誰が7傑かわからない。そんな中先生が7傑の力が必要なんて言ったらみんな直さら必死になって探している。少しその時あった話を聞いて欲しい…
「今から作戦を考えるにあたって各クラスの7傑は名乗り出て欲しい。」
ここはスペード寮の会議室。早速スペード寮のクラスABの生徒を集めて我がクラスの学級委員渡良瀬君が作戦会議を開いていた。
「でも渡良瀬〜俺らのクラス誰が7傑かわかんなくねえ?」
たしかにうちのクラスは7傑が誰だかわかっていない。というのも俺は一様元7傑だし名乗れないだけじゃなく実際に俺以外7傑がいない。誰も名乗り出ることがない時点で分かりようがない。
「Bの諸君には悪いが我々のクラスはまだ7傑が誰だかわかっていない…だから先にBの7傑を教えてくれないだろうか?」
と渡良瀬は申し訳なさそうに頭を下げた。これに対しBは…
「そうやなぁこのまま教えるってわけにはいかないってもんや。そこで双方のクラス名簿を公開し合うってのはどうや?」
と話すBの代表。
たしかにそれは的を得ている。クラスの命運を握る7傑の存在をタダで教えるというのは甘すぎる。
「わかった。それじゃこれがAの名簿だ。」
と渡良瀬は名簿を渡した。ただそれは同時に誰が強くて弱いのか自分たちの手内を見せることになる。
「なるほどな…Aで強い人間は藤原君ちゅうことか…ただ7傑は藤原君ってことやないんやろ?」
「ああそれは本人も明言している。」
「ってことは嘘こいてる奴がいるってことやなあ…誰やろうなあ…」
とBの代表は一人一人顔を合わせて言った。
すると俺のところで少し止まった。がすぐに次のやつへと向かっていった。もしかして俺のことがバレたか?いやでも誰にもいってないしな…
「なるほどなあ。こんなんやったら藤原君が7傑名乗ればええのに。実際誰かわからんし他のクラスの牽制になるんとちゃうんか?」
「確かにそうかもしれないな…藤原それでも良いか?」
Bの学級委員はどうやら頭が良く回るらしい。こいつは気をつけないとな…
藤原君はこうしてAの仮の7傑となった。実際に見たわけではないが彼の強さはお墨付きだという。なんでも7傑と戦ったら5割で勝てるらしい。まあこの噂にどれだけ尾鰭がついているかは知らないけど…
そのあと選抜を決め各クラスメイトは自分の立ち位置へとついた。ただそこで少し問題が発生した。
「なんやお前ら、リベロの奴が一人もおらんがな。これじゃあ戦術なんてもんくそくらえやぞ。」
どうやらうちのクラスは俗にリベロと呼ばれる全体を把握できる奴がいないようだ。まあ無理もない。そんなことができるなんて7傑くらいだからな。と冷ややかに見ていたら渡良瀬が俺のほうを見てこう言った。
「頼む。霧飛、お前確かあのBの7傑の綾瀬さんと仲良さそうに話してたよな。お前なら綾瀬さんともうまくやれるかもしれない。うちの司令塔を務めてくれないか?」
と渡良瀬は土下座でもせんばかりに深く頭を下げた。流石にここまでされて引くわけにはいかず、
「ああ分かったできる限りやってみるよ。」
「そうか助かった恩に着る」
そういうと渡良瀬は元の場所へと戻っていった。
かくしてフォーメーションも決まりついにバトルロイヤルが開幕した。
俺たちは果たして優勝できるのか。緊張の一戦目は…
スペードvsハート
暗殺主義者の乱戦世界(マーシャルアーツ) 飛田 かざと @Wfilnyg
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。暗殺主義者の乱戦世界(マーシャルアーツ)の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます