160 ガンダムのシャアはこれを求めていた気がする
萌神「バブみ、これは最近に生まれた言葉だが、急速に普及しているものだ。知っているか雄常よ」
雄常「萌えに詳しくない俺が分かるわけないだろ。ていうかなんだそれ? まさか赤ちゃんに萌えるとかそういう系なのか? 犯罪じゃないか?」
萌神「ふむ、一般人にはそう見えるか。面白い解釈だが、残念ながら違う。バブみとは対象がバブバブしているのではなく、対象にバブバブしたいのだ」
萌兄「(ガラガラ)つまり甘えたくなる女性ということさ。それも年下の女性にね。雄常くんは子供時代、誰かに甘えたりしなかった?」
雄常「……年下にはないけど、甘えたりはしたな」
萌兄「恥ずかしがることじゃないよ、誰だって子供時代に経験することさ」
萌神「しかし大人になるとそうはいかない。地位や体面ができて、恥じらいや誇りが持つことでそういうことをしなくなる」
萌兄「でも人間ってそんな強い生き物じゃない。打ちのめされたり傷付いたり。そうなったときに甘えたくなるものでしょ?」
萌神「そういうときに『頼っていい』、『甘えていい』と促してくれる年下の女性。本来なら頼られる存在にもたれ掛かりたい。そういう人を指して『バブみを感じる』というのだ! 疲れ荒む現代社会から誕生した、萌えの怪物と言えよう!」
萌神「というわけで雄常! 今の私にバブみを感じるため、しなだれかかってもいいのだぞ! 私に寄りかかって甘え、膝枕だってしてやるぞ!」
雄常「そんなのできるか、さすがに恥ずかしいぞ」
萌神「ならばこの薬をお前にやろう! お前の恥を取り払い、欲望のままに行動させる薬品だ! さあ飲むがいい!」(錠剤を取り出しながら)
雄常「……怪しい薬じゃないよな?」
萌神「『リラックスできて天国にも昇る気持ち、たった1錠で、即座にあなたの心臓の動きを落ち着けます。だからお兄様以外の人で飲んでくださいね(はあと)』と阿仁月さんが送ってくれたものだぞ」
雄常「つまり劇薬だということが分かった」
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