157 組紐か三味線糸でも代用可
萌神「冬真っ只中でアイスを食べる。全くおかしい行為だが、ある意味では贅沢ともいえるこれは人気があるのだ」
雄常「俺はあんまやらないけど、そういうものなんか?」
萌神「そういうものなのだ。寒いときに寒いことを。暑いときに暑いことを。不思議な行いだが、人間とはそもそも矛盾した存在。そういう意味では非常に人間らしいことをするのだから、好む者がいるのかもしれないな」
萌神「という訳で雄常! 相合いマフラーをするぞ! お互いの首に毛糸のマフラーをつけるぞ! 真夏の真っ只中だけど、するぞ!」
雄常「この時期に相合いマフラーをしようとする心意気はすごいと思う。でもやりたくない」
萌神「そう真っ向から否定するな! この萌え動作は非常に人気があるんだぞ! 2人を結ぶ赤い糸を表現しており、つながってる感で溢れてるんだぞ! 絆が目に見える感じで胸キュンするんだぞ!」
雄常「『目に見えないものも重要だけど、目に見える記念品的なものも大切。だからお前は結婚指輪をちゃんと送るんだよ』と姉ちゃんからよく言われてた。だから相合マフラーみたいに絆を目視可するのもよく分かるし、いいと思う。でもしたくない」
萌神「そう言うなって! これはそういうラブラブっぷりを見せつけるとともに、ソフトかつ合法的に、相手を緊縛プレイできるのだぞ! 相手の自由を自分が握っている征服欲と、それを見せつけることができる人気のシチエーション! だからやろうではないか!」
雄常「でも断る」
萌神「何故だ!」
雄常「お前のことだ。同意するなり、俺の首にだけマフラーを巻き付ける。その後天井の梁か何かにそれを引っ掛けて、滑車の要領で俺を持ち上げて『必殺仕事人!』とかなんとかやろうとしてたんだろ」
萌神「………………そんな訳ないだろ!」
雄常「即答できたら信じても良かったんだけどな」
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