152 会うと、アウト1

萌神「ともあれまずいぞ。我々の存在にあいつは気付いている。もし見つかろうものなら、即座に襲い掛かってくるだろう」


萌兄「かといって、ここでじっとしていては事態が好転するはずはない。時間がたてばたつほどボク達がいた証拠を見つけられ、捜索する未来が見えてきそうだね」


萌神「となるとここは……?」


萌兄「多少強引ながらも、幼女達の痕跡を感じられそうなものは全部回収。そして遠いところに避難した方がよさそうだね」


ロボ娘「しかし今の状況でどうやって回収する気だ? 外出する可能性はない。忍んでいくなんて確実に不可能ロボ」


萌兄「いや、手ならあるよ。時間の流れを変えるんだよ」


ロボ娘「気軽に言ってくれるが、どうやってやるんだロボ?」


萌兄「ロボ娘くんならできるでしょ? 加速装置でも、クロックアップでも、スタンドでも。何でもできるはずだ。とにかくロボ娘くんの機能を駆使して、何とか私物を回収するんだ。ボクはドアを開ける役目をするから」


萌神(兄者、何気に安全地帯に逃げているような気が……)


ロボ娘「……仕方ない。やってやるロボ」





雄常の部屋、ドアの前にて


萌兄「じゃあロボ娘くん。お願いするね」


萌神「頼むぞロボ娘! 私のシュークリームとお気に入りの布団と萌えグッズとテレビゲームと、えーとえーと、それからそれから……」


ロボ娘「そこまで果たす義務も義理もない。だが一応回収はしてやる。お前のためではないがロボ」


萌神「ロボ娘がツンデレに……!? もともと属性だらけなのに、ここにきて増やすとは。萌えの伝道師にでもなるつもりか……?」


ロボ娘「電動死(感電的な意味で)ということであれば機能してやるがロボ」


萌兄「はいはい、喧嘩はその辺で。じゃあ、開けるよ!」


ガチャッ!


(ドアの前に阿仁月が仁王立ちしている)


阿仁月「……」


萌兄「……」


萌神「……」


ロボ娘「……」


阿仁月「へえ、そこにいたんですか。ゴキブリども」

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