150 解説者たちの回生

萌神「……」


ロボ娘「……」


萌兄「……」


全員『こいつすげえ!』(ロボ!)


萌兄「え、なに、何なのこの子。会うまでの時間を正確に測っているなんて、ガン夕゙ムWのノインさんでもリスペクトしているの?」


ロボ娘「それよりも言葉の端々から感じられる異様さ、明らかに普通の兄妹の仲を超越している。雄常さんが会わせなかった理由が、『言葉』ではなく『心』で理解できたロボ……」


萌神「異常なまでの愛の語り方、相手のものを取ることで感じる倒錯した喜び。間違いない、こいつ、キモウトだ! キモウト属性使いか!」


ロボ娘「キモウト? なんだそれはロボ?」


萌兄「ちょっと乱暴な言い方をするとヤンデレの妹だよ。その行動や言葉に気持ち悪さを感じさせる妹。つまりキモイ妹。それを略してできた属性。前例はまだまだ少ないけど、強烈な個性を持つこれは人気があるんだ」


萌神「病むほどの強固な愛。しかし家族であるがゆえに許されざる想い。他の女にはできて自分にはできない、現在への嫉妬。それらを紛らわせようと、好いた相手の私物や体の一部を得ていくことで、黒い満足感や切なさを覚える」


萌兄「愛が持つ正負に、近親相姦的要素持ち込んだこれは、萌界の異文化コミュニケーション。ある意味では混ぜ物萌えの最強進化系! 料理で言うならカレーライスやコロッケ。和風スパゲッティ何かがそれに該当するかな」


ロボ娘「それは絶対違うと思うロボ」


萌神「しかしキモウトであることはどうやら確実の様だな……あれ? ってことはちょっとこれヤバくないかこれ?」


ロボ娘「何がだロボ?」


萌兄「キモウトはいわばヤンデレの亜種。そしてヤンデレは想い人に言い寄る者を、好意の大小に関わらず排除する傾向が強い。ということは……」


萌神「私たちの身が危うい……」


ロボ娘「……」


萌兄「……」


萌神「……」


萌兄「ま、まあ、でもボク達のことに気付いていなければ大丈夫でしょ!」

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